藁ってどこで売ってるの?入手方法を知りたい!使い道、利用方法は?

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藁ってどこで売ってるの?入手方法を知りたい!使い道、利用方法は?

家庭菜園をしていると欲しくなるのが、土壌を覆うための敷き藁。

土に還って保温性もよく、通気性も抜群!となると、手に入れたくなるのが人情ですね。

他にも藁を使った民芸品などに手を出したいという人もいるかもしれません。

では、その藁はどこで手に入るのでしょうか?
入手方法や値段などを一緒に学んでいきましょう。

目次

藁って売ってるものなの?

藁はホームセンターや通販などで比較的気軽に手に入れることができます。
用途によって種類はさまざまで、敷き藁にしたい場合はカットされているやすい藁でかまわないでしょう。
圧縮されて箱売りになっているものが手に入れやすいです。

注連飾りなどを自分で作りたい!という場合は、圧縮されていないものを買うのがベスト。
「稲わら 通販」などで検索すると、サイトが見つかります。

「近所に農家さんがいるからそこでタダで譲ってくれないかしら…」という考えを持ってる方もいるかもしれませんが、それはトラブルの元になるのでやめたほうが良いです。

なぜかというと、まず、藁というものはお米を刈る時に出るものです。
稲刈りの時には多くの農家さんでコンバインを使用して刈りますから、その段階で藁は細切れになった状態で排出されます。
コンバインにはカッターを切り替えるスイッチがあり、もちろん細かく裁断しない状態で藁を得ることも可能です。
しかし、そういった長い藁は、農家さん自身が必要だから作るもの。
他の人に分け与えるためにいちいち面倒な手順は踏みにくいです。

さらに、藁を細切れにするのにも理由があります。
コンバインで細かく切られた藁は、機械からそのまま田んぼに振りまかれます。
それが田んぼの土をよくして、次の年のお米作りに重要な意味を持つのです。

なので、よっぽど親しい人でなければ、藁をわけてくれるとは思えません。
さらに「ゴミなんだからタダでくれるでしょ」なんて心構えだと、もしかしたら相手に怒られるかもしれないことを心にとどめおいてください。

やはり通販やホームセンターで買うのがベストでしょう。
工芸品に使用したいのでちょっといいものが欲しい、というときは、畳用の藁を検索すると良いですよ。

どこで買えるの?

今はインターネット天国。
通販サイトで手に入らないものはほぼないと言っても過言ではありません。
その中でも、「縄屋・忠右衛門」さんが有名です。
通常タイプと青わらタイプのふたつを扱っています。

藁は国内産で、家庭菜園の敷き藁にする他に、藁細工にも使用できますし、なにより鰹のタタキやわら焼きなどの料理にも使える品質の高い一品を扱っています。
10kgで4000円とややお値段はお高めですが、料理にも使用できるとあらば仕方ありません。

また、珍しい青わらは、ひと束1600円です。
藁細工のワンポイントに使用したりするものですが、生産量がとても少ないので手に入れられるところが少ないです。
他にも大手通販サイトなどで手に入ります。
近くに道の駅がある人は、そこでも取り扱っているかもしれません。
大手のホームセンターでも取り扱いがあります。

値段はどれくらい?

藁の値段ですが、これはピンキリというしかありません。

一番やすいもので24kgで3800円程度。
これは中国産で、やや短めなのが特徴です。

国産の稲わらだと10kgで6500円程度。
家庭菜園などで使用する場合、これで十分かもしれません。

でも、「無農薬の野菜を育てているから藁も無農薬がいい」という方もいらっしゃると思います。
その場合、3kgで2320円程度かかります。

有機米を作っている農家さんが出品しているもので、状態は良いのですが割高ですね。
こだわりが全くないのならば、国内産の安めのもので十分でしょう。

自分で作れるの?

藁を自分で作る、となると、まずはお米か小麦を育てなければなりません。
田んぼや畑を持っている人ならいざ知らず、都会ではちょっと難しいですよね。

「バケツ田んぼ」をご存知ですか?
バケツを水田に見立てて、稲を植えて収穫までを楽しむ稲作です。
小学生などの学習でたまに行われています。

この方法でしたら、比較的気軽に自分で藁を作ることが可能でしょう。
刈り入れた藁は、天日干ししてよく乾かします。
水分が残っているとそこからカビてしまったりするので、この作業は大事です。
乾燥機にかけてもいいのですが、ゴミがでやすく、藁はもろいので、天日干しが一番です。

自家製の藁で作ったストローハットなんてお洒落ですよね。

こんなものにも藁は使われていた!先人の知恵

藁は実は、近代に至るまでさまざまな製品に使われていました。

例えば畳。
表面のつるつるしたものはいぐさですが、芯には藁が使用されています。

筵(むしろ)も藁製品です。
ゴザと同じように普及していましたが、最近はあまり見かけませんね。

そしてぞうり。
昔の人は履物も藁でつくっていたのですね。
雪深い地方になると、藁で作ったブーツであるカンジキなども普及していました。

また、「藁葺き屋根」という言葉がある通り、屋根の材料にもされています。
藁は保温性が高く、冬の寒さが厳しい地域では好まれていました。

ホウキなどにも藁を使用しています。

麦わら帽子はその名の通り藁を編んだ帽子ですね。
最近はオシャレに取り入れられて、定番の帽子となりました。

ちょっと怖い話をすると、藁人形なんてのもあります。
今では丑の刻参りのイメージが強い藁人形ですが、民芸品としても立派な価値があります。

そして、納豆を包む「藁づと」。
これはなぜ藁なのかというと、藁自体に納豆菌が付着しており、それが大豆に移って納豆になるんです。
まだ日本が第二次世界大戦の真っ最中だった頃、とある研究者が「満州でも納豆が食べたいからなんとかしてくれ」と頼まれました。
研究者が調べたところによると、満州には寒くて納豆菌がいないことがわかったのです。
なので、日本で収穫した藁を満州に送り、暖房の効いた部屋に大豆とともに寝かせて発酵させることを提案しました。
その甲斐あって、その基地にいた日本兵は納豆を食べることができたそうです。

藁はさまざまな活用のされ方をしてきたのですね。

藁で生活を素敵に

藁の素朴な手触りや質感は、他のものでは代用がききません。
生活に藁製品を取り入れてみると、ちょっとレトロでややシンプル、ジャポニズム溢れる暮らしができそうです。

例えば藁の鍋敷きなどが通販で購入できます。
藁は吸水性と保温性に優れているので、陶器などの鍋敷きと違い、鍋を冷ますことがありません。

また、どこか「アジアの原風景」を思わせる素朴さがあります。
机の上を掃除するのは、デスククリーナを出してまでは面倒…そんな時は、藁で作ったミニほうきも売っています。
羽ぼうきより使っていて気後れがなく、手軽な値段なのもポイントです。
無造作にペンたてにたてていても、ちょっとオシャレです。

また、ワインなどを持ち歩く時のボトルケースなども販売しています。
藁で縄のようなものを作り、それを編み上げたケースなので、蓋が空いていても振り回さない限り溢れることはありません。
お祝い事などでドリンクを差し入れるときに、目を引きつつも主張せずとても良いですよ。

なかなか普段触れることのない素材の藁ですが、様々役に立つことがご理解いただけたと思います。
シンプルにもスタイリッシュにも使えて、暖かさも添えられる。
ぜひ、一度目を向けてあげたい素材です。