節分で厄年の人が主役な理由、鬼とぜんざいの関係とは?

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節分で厄年の人が主役な理由、鬼とぜんざいの関係とは?

今年も節分の季節がやってきますね。

お菓子や豆のパックについている鬼のお面が欲しくて、子供のころだだをこねた方も多いのではないでしょうか。

私は「でんろく豆」というお菓子についてくる赤塚不二夫の描いた鬼のお面が好きで、毎年「これがいい!」と親を困らせていました。

買っても私はでんろく豆は食べないので、父親がいつも処理をしていたような気がします。

ところで、節分にはなぜ豆をまくのでしょうか?
また、なぜ厄年の人や年男・年女が豆をまくことになっているのでしょうか?

そういったささやかな疑問と、「鬼」の正体などについてお答えします!



厄年の人が豆をまくのはなぜ?

基本的に節分の豆まきは年男・年女、そして厄年の人がまくとよいとされています。

年男・年女はその一年の福を持っている縁起のいい存在とされ、イコール神様の力を持っていると考えられていました。

ではなぜ厄年の人も豆をまくのか。

厄年とは、人生の節目にあたる年回りのことを言います。

数え年で数えられ、
男性は4歳、13歳、25歳、42歳、61歳に当たる年に本厄を迎えます。
女性は4歳、13歳、19歳、33歳、37歳、61歳が厄年です。

この中で男性の42歳と女性の33歳は「大厄(たいやく)」といい、神社などで厄払いのご祈祷を受けることが多い年齢です。

その厄払いの一環として、災厄を落とすために神聖な力を持った豆を投げて、災難が落ちるように願いを込めるのが厄年の人の豆まきです。

「鬼」って具体的になに?

節分の退治の対象としてかかせない「鬼」の存在についてですが、「鬼」とは古来から怪奇現象や災いすべてを表す言葉でした。

人間の力ではなんともしがたい災害や災いが起きた時に、「それは鬼だ」と定義するようになったのです。

妖怪なんかも同じ性格を持っていますね。

また、重要なことなのですが、「鬼」とは「隠(オニ)」で、朝廷の人間と敵対する地方の人間や、京都にいながらも貴族ではない人間を指し示す言葉でもありました。

平安時代は人間は「朝廷の側」だけを指す言葉だったのです。

それ以外は全部鬼だったり蜘蛛だったり熊だったり河童だったりと、人間扱いはされていません。

豆まきは平安時代に日本に入ってきた行事ですから、すなわちその当時の厄払いは「朝廷側の人間」以外のすべてを払う行事だったのですね。

疫病が流行しても鬼の仕業、人が死んでも鬼の仕業、という時代でした。

地方の豪族ですら人間扱いされていなかったのですから(熊襲とかが有名ですね)、貴族の人間にとっては自らを脅かすものは全て敵どころか人として認識していないというありさま。

なので、一概に「鬼を追い払う」と言っても、災難や病魔を払う、というだけではないようです。

ただし、神社や地方によっては、豆まきの掛け声で「福は内、鬼も内」と話したりするので、そう考えるとちょっと救われますね。

なぜ豆をまく人が鬼の面をつけるの?

豆をまかれる方が鬼の面をつけて追われたり、逆にまく人が鬼の面をかぶったりする豆まきですが、そもそも「鬼役」はいてもいなくてもいいものなんです。

まかれる豆は「福豆」と呼ばれるもので、幸福のおすそ分けという意味があります。

豆には「魔滅」などの語呂合わせができて、縁起の良いもの。

特に日本では穀物には神性が宿るとされていたので、炒った大豆は効果覿面! 掛け声が「福は内、鬼は外」「福は内、鬼も内」「福は内、鬼も内、悪魔外」などと多種多様なことから、はっきりとした「鬼」の像は必要ないことがわかります。

ただ、お子さんのいる家庭では豆まきに鬼役は欲しいところですよね。

その場合は家長が一番偉い!ということを示すために、お子さんの誰かに鬼のお面をかぶってもらって、家長が豆で追い払うようにしましょう。

子供が可愛いとつい「お父さんが鬼を…」となってしまいがちですが、伝統的には家で一番偉い人が災難を追い払う、というのにポイントがあるようです。

ぜんざいを配るのはなぜ?

節分には厄除けぜんざいを食べる地方が多いようです。

場所によってはおまんじゅうだったりあんこ餅の場合もあります。 いずれにしても小豆をつかったお菓子を食べます。

では、なぜ小豆を使ったお菓子なのでしょうか。

小豆は古来中国でありがたい食べ物とされていました。

赤色は霊験あらたかな色という信仰が世界中でみられ、そこからの発想で、めでたい日や厄除けに小豆を食べるという風習が中国で生まれました。

それが日本に輸入されてきて、「厄除けはぜんざい」という形になりました。

小豆は民間信仰では「魔を払う」とされており、この場合厄年の人の場合は「厄を払う」となるわけですから、めでたい食べ物なわけです。

また、ぜんざいには古くから魔除けの意味がある塩も、めでたい食べ物の餅も入っていますので、最適な食べ物となっています。

豆も小豆も聖なる力が宿っている?穀物の神性 五穀豊穣、という言葉がありますが、この五穀とは、「米」、「麦」、「粟」、「黍または稗」、「豆」の五種類をさします。

これらは倉稲魂神(ウカノミタマノカミ)という神様が祀っているもので、古くは稲荷信仰の元となりました。

日本の始祖である神さま、伊邪那岐尊(イザナギノミコト)と伊邪那美尊(イザナミノミコト)の間に生まれた神さまです。

この五穀には聖なる力が宿っているという考えが昔からあり、お米は邪を払うときなどにも使用されます。

霊力が宿りやすいとされ、オカルト話などでもよく登場しますね。

豆も小豆も同じような力があり、魔を滅するだけでなく、幸福を呼び込むという話もあります。

豆まきは昔の人の信仰が積み重なって現代まで伝えられている風習なのですね。