レモン水を金属の水筒に入れたら変な味に!これはなぜ?

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レモン水を金属の水筒に入れたら変な味に!これはなぜ?

ただの水じゃつまらない。
レモン水はさわやかで、ビタミンCもたっぷり。夏の水分補給にはもってこい。そう思って、水筒で持ち歩いていたら、何か変な味がするような…。こんな経験、ありませんか?

実はこれ、水筒が金属製だから起こったこと。
ではなぜ、金属製の水筒にレモン水を入れると、変な味になってしまったのでしょう。
その原因や、対処法などを紹介していきます。

目次

味が変わるのはなぜ?

金属製の水筒にレモン水。なぜ味が変わってしまったのでしょうか。
変な味は、具体的に言うと、金属っぽい味や臭い、苦みだったりしませんか?
それは、水筒内の金属がレモンの酸によって溶け出したからです

基本的に、金属の水筒には、飲み物が直接金属に触れないようにコーティングが施されていますから、神経質になることはありません。でも、味が変わるということは、なんらかの原因でコーティングが剥がれてそこから金属成分が溶け出していると考えられます。

飲んだらダメ?

金属の水筒に入れたレモン水に、味や臭いの変化を感じたら、すぐに飲むのをやめましょう。
飲み続けると、吐き気、嘔吐、頭痛、めまいなどの中毒を引き起こす恐れが。
実際、飲み物に溶けだした銅による中毒の事例があります。
それは、劣化した銅製の容器に酸性の強いものを長時間入れていたことで銅が溶け出し、結果的に高濃度の銅を摂取してしまったというもの。
通常の使い方をしていれば、そこまで大変なことにはなりません。
それどころか、フライパンや器など銅製品から出る銅イオンは、高い殺菌効果があることも知られています。
問題なのは「強い酸により」「高濃度の」銅が溶け出したことです。
中毒は銅によって起こることがほとんどで、アルミや鉄で症状が出ることは少ないと言われていますが、水筒内部の傷やサビなどから微量の金属成分が溶け出すことがあります。
どんな場合でも、変な味に気づいたら飲んではいけません。

防ぐ方法はないの?

金属製の水筒は、飲み物によって内部が腐食したり溶けたりしないようコーティングが施されるなど、しっかり対策がなされています。
その点は、取扱説明書などを確認し、安心して使用してください。
それでも飲み物の酸性度や使い方によっては、ごく微量の金属が溶け出すことも。
ただちに健康を害するものではありませんが、やっぱりちょっと気になりますよね。

金属が溶け出す主な原因は、内部のキズやサビ、コーティングの劣化。
これらに酸性の液体が入り込むことで起こります。
以下に紹介するいくつかの注意点を守って、安全に金属製の水筒を使いましょう。

まずはよく洗うこと。
汚れが付着したままになっていると、その部分が劣化したりサビがついたりします。
また、その洗い方にも注意が必要。タワシや固いブラシなどは、内部を傷つける可能性が。
傷がつかない、柔らかいスポンジなどを使いましょう。

飲み物を長時間入れっぱなしにすることもやめてください。
仮に金属成分が溶け出したとしても、短時間ならごく微量。それでも時間が経てば経つほど、ほんの少しずつとはいえ、金属成分の濃度は高くなっていきます。

金属やコーティングの劣化も、金属成分が溶け出す原因になります。
古くなった水筒や傷ついた水筒は、新しく買い換えることも必要です。

それでもやはり、酸で金属が溶けるということは忘れてはいけません。
酸性のものを持ち歩きたい場合は、プラスチック製など酸に強い素材の水筒を使用しましょう。

他に金属製の水筒に入れないほうがいいものは?

レモン水は酸性なので、水筒の金属が溶け出すという事態を招きますが、炭酸飲料や乳酸菌飲料、果汁も入れない方がよいでしょう。
他にも酸性の飲み物には注意が必要です。
牛乳などの乳製品も入れない方がよいものに入ります。
成分が腐敗し、水筒内部の劣化につながる可能性があるのです。
また、ステンレス製は塩分で錆びる性質がありますので、塩分の強いもの、たとえば味噌汁やスープなどを入れることはおすすめできません。

水筒を飲み物に合わせるのが、おすすめ

カフェで出てきた水が、レモンやミントの風味でとてもさわやか。
ガラスのポットには氷とともにレモンの輪切りとミントが入っていて目にも涼しげです。
仕事中などにそのさわやかさが味わえたら、ちょっと幸せな気持ちになりそう。
そんな期待を持って作ったレモン水に金属の味がした日には、目もあてられません。
やはり、酸性の飲み物に金属製の水筒は避け、早めに飲みきるようすることが最善です。

一方で、私はアルミ製やステンレス製の水筒もよく使います。
アルミ製は熱が伝わりやすい性質を持っているので、冷蔵庫に入れればすぐに冷えます。また、軽いのもいいですね。
保冷、保温ができないタイプなので、カバーは必須。

ステンレス製は、保温保冷ができるものが多く、重宝しています。
それらを洗うときには、棒のついた細く長いスポンジを使っているのですが、これにも大切なポイントが。
スポンジがへたってくると、芯になっているプラスチックの棒が露わになってきて、水筒の内側を傷つける恐れがあるのです。もったいないからと長く使いすぎないで、安価なスポンジでよいので、こまめに取り替える方がよいでしょう。

私は、お気に入りの水筒を、素材違いでいくつか用意して使い分けています。
水筒がお気に入りだと、それだけで嬉しい気持ちになるものです。
飲み物が一番美味しい状態で保てるよう、水筒の素材にも気をつけ、快適な「マイボトル生活」を送りましょう。