眷属拝借の意味とは?知られざる神様のお使いパワー

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眷属拝借の意味とは?知られざる神様のお使いパワー

「御眷属拝借」という言葉を聞いたことはありますか?

こちらは埼玉の秩父にある「三峯神社」というところが行なっている、御祈祷の一種。

でも「眷属」も耳慣れない言葉ですし、それを「拝借」ってどういう意味なんでしょう。

この記事で「御眷属拝借」について学び、神様のお使いのパワーを手に入れましょう!



眷属・拝借とはどういう意味?

そもそも「眷属」というのは、神様や仏様の手足となって働く徳の高い生き物のこと。
例えば稲荷神社に祀られている倉稲魂尊(ウカノミタマノミコト)などは狐を眷属として使役する、といえばわかりやすいのではないでしょうか。

他にも水神様を祀っている神社では龍や蛇が御祭神、もしくはその眷属だったりします。

代表的なものをあげると、

  • 滋賀の日吉大社は猿
  • 京都の護王神社はイノシシ
  • 奈良の春日大社や茨城の鹿島神宮は鹿
  • 奈良の大神神社は蛇
  • 和歌山の熊野三山はヤタガラス
  • 島根の出雲大社はセキレイ

などを眷属としています。

各神社の眷属が決定するには、神話や故事に由来していたり、鎮座地近くにどんな動物が住んでいたか、または語呂合わせなどさまざまな理由で決まります。

その眷属の力を一年間自分の家に持って帰るのが「拝借」です。

この「御眷属拝借」で有名な秩父の三峯神社では、伊弉諾尊(イザナギノミコト)と伊弉冉尊(イザナミノミコト)の眷属であるオオカミの力を借りることができます。
このオオカミは「大口真神(おおくちのまがみ、おおぐちまかみ)」と言い、親しみを込めて「お犬様」、「ご神犬」、「御眷属様」などと呼ばれています。

借りてくる眷属によってご利益は様々ですが、「大口真神」の場合は火盗除、病気除、諸難除に霊験あらたかと言われ、その効果は一年間と言われています。

お供えと祀り方

御眷属拝借のお札を頂いた際には、神棚にそのお札を安置します。
家でもお神酒洗い米お水を神棚に供えると良いそうです。

特に1日と19日は、必ずお供えをして、できれば祝詞をあげます。
「盗賊除」や「火防」、「御祈祷」の札を3枚セットでくれるのですが、これらは玄関とドアの真上に貼ることで効果が最大になります。

遠くて手に入れるのが難しい場合、三峯神社では郵送で御眷属拝借ができます。
一体4000円に送料です。
遠方に住んでいるのなら、郵送も手軽で良いですね。

御眷属の札は近隣50軒に影響すると言われていて、きちんとお祀りしないと大変なことになってしまいます。
お連れして帰る際にすでに御眷属の気配がしたとか、獣臭いにおいがしたとか、色々と逸話は絶えません。
お借りするからには手を抜かずにお祀りしましょう。

なお、お連れして帰る際に「振り向いてはいけない」や「寄り道してはいけない」などという話がネット上に上がっていますが、これらは宮司さんの言葉ではないそうです。
宮司さん本人は「お連れした後もその道中を楽しんでほしい」とのお言葉を残しています。

お礼の仕方

拝借した御眷属は、一年以内にお返しに行きます。
古い御眷属のお札を持ち、新しいものと交換していただきます。
郵送でも受け付けてくれているので、気軽で安心ですね。

眷属の相性ってあるの?喧嘩するって本当?

眷属同士での相性、というものは実際にはあまり関係ありません。
ただ、眷属としての「狐」は、人の好き嫌いが強い、なんて言われています。
お稲荷さんに好まれるタイプの人は自分の夢や目標に対して一途な人で、逆に好まれない人はネガティブな人だと言われています。

神様も生き物ですから、好き嫌いは確かにあるのでしょうが、あまり気にしない
でお参りに行っても大丈夫でしょう。

実際にお稲荷さんに好き嫌いが多く、人を選り好みするのでしたら、全国にこんなに稲荷社は増えていないと思います。

こんな動物まで眷属に?日本の神様は懐が広い!

さて、色々な生き物が眷属になる、というお話はしました。
ここでは一風変わった眷属を取り上げたいと思います。
まずは福岡神社に祀られている、速玉男命(ハヤタマオノミコト)の眷属である「タコ」。

速玉男命(ハヤタマオノミコト)は蛸に乗って福岡神社の地までやってきたと伝えられていて、その伝承にちなみ「蛸舞式」という神事が行われています。
境内にもタコの形の狛犬のようなものがあり、とってもキュート。

また、ナマズも色々な神社で眷属として扱われています。

まずは大森神社。
こちらは室町時代中頃、河津興光が大内家の命で舟岡山の戦いに参加したところ、深手を負って川を渡ることができず命を失うところに、大きなナマズが背中に鞍をつけて出現、命拾いをしたという話に基づいています。

また、豊玉姫神社では、池で六尺もの大ナマズが苦しんでいるのをみて、お湯をかけてやるとナマズは綺麗な肌になって元気に。
それ以来感謝した大ナマズは豊玉姫のお使いとなり、国に大難が起こりそうになると池から顔を出して人々に信託を告げたそうです。

そしてナマズの中でも黄白色のものを「弁天ナマズ」と呼び、今宮神社の宗像社などでは弁財天と共にお祀りしています。