数珠の持ち方・選び方。宗派や男性と女性で違うの?珠の数や色に意味はあるの?

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数珠の持ち方・選び方。宗派や男性と女性で違うの?珠の数や色に意味はあるの?

大人になると途端に冠婚葬祭の行事が増えますよね。

結婚式などは若いうちにピークを終えて大人しくなりますが、どんどん増えていくのがお葬式や法事。

その際必要になる「お数珠」の疑問をまとめましたので、一緒に解消していきましょう!




宗派で違うの?

数珠を選ぶ時に、困るのが「どの数珠を買えばいいの?」ということ。
お数珠は実は、宗派ごとに「本式数珠」というものが決まっていて、その選んだ宗派以外では使用できないんです。
宗派ごとのお数珠の違いを並べていきますね。

真言宗

真言宗のお数珠は、主玉と呼ばれる珠が108個並んでいて、2連になっています。
振り分け数珠と呼ばれることもあります。

浄土宗

浄土宗のお数珠は、二つの輪があり、それを銀輪がまとめています。
時宗用としても使用できます。

浄土真宗

浄土真宗のお数珠は形が特徴的で、男性用と女性用で違いがあります。
男性用は組紐の片手数珠を使用し、女性用は蓮如結びがある主玉が108個あるお数珠になります。

日蓮宗

日蓮宗のお数珠は珠が108個あり、真言宗とやや似ています。
しかし、日蓮宗のお数珠の方は、房が5つあります。

曹洞宗

曹洞宗のお数珠は主玉が108個あり、銀輪がそれをまとめています。
浄土宗との違いは、曹洞宗は男女で違いが明確で、男性は紐房、女性は頭付房と使い分けます。

臨済宗

臨済宗のお数珠は曹洞宗と似ていますが、天玉の位置が異なり、銀輪もありません。
男性用は紐房、女性用は頭付房になります。

天台宗

天台宗のお数珠は一目でわかります。
主玉が108個あるのは他の宗派と一緒ですが、主玉が平たい「平玉」というものを使用しています。

主玉?天玉?銀輪?数珠の基礎知識

お数珠を選びたい、と思って通販サイトなどを見ても、専門用語がありすぎてわからない…なんてこともあるかと思います。
通販サイトなどでよく見る専門用語の解説をしますね。

主玉

これは、各宗派の正式なお数珠に使われている、輪っかを作る玉のことを言います。
全部で108個あります。

天玉

「四天玉」もしくは「二天玉」と呼びますが、お数珠を構成している中にある4つもしくは2つのアクセントの玉です。

銀輪

浄土宗と曹洞宗のお数珠に付いている、銀の輪っかのことを指します。

紐房

紐のようにてろんと細長い房が出ているものを指します。

頭付房

タッセルのようなふさふさの上にキュッとすぼまった頭が付いた房のことを指します。

房はここで出したものの他に、ぽんぽんのような「梵天房」などがあります。

「略式数珠」と「本式数珠」って何が違うの?「八宗兼用」って?

お数珠は宗派によって違うことがわかりましたが、それを兼用するものはないのでしょうか?

宗派ごとのお数珠は、「本式数珠」と呼ばれます。

それに対して、どの宗派でも使えるお数珠に「略式数珠」「八宗兼用数珠」があります。

略式数珠は本式数珠と違い、お数珠の輪っかが一連です。
八宗兼用数珠は、女性用のみで、どの宗派でも使うことができます。
嫁入り前の女性が持つことが多いです。

これさえ持っていれば、どの宗派に嫁いでも安心ということですね。
略式数珠も、宗派が違う方のお葬式などに活躍します。

しかし、日蓮宗だけは略式数珠が使えませんのでお気をつけください。

男性と女性で違う?

男性用と女性用のお数珠が違う宗派は多いです。

真言宗、浄土宗、日蓮宗、天台宗は、男性用も女性用も形は同じですが大きさが違います。

浄土真宗では男性用と女性用がはっきり違い、男性は片手数珠で房は紐房、女性用は主玉に特徴があるお数珠です。

曹洞宗と臨済宗は房の形が男女で違い、男性は紐房、女性は頭付房になります。

また、先ほど述べた「八宗兼用」数珠は、女性用の数珠しかありません。

珠の数に意味はあるの?

お数珠の珠の数が決まっているのは、各宗派のお数珠の違いでわかったかと思います。
基本的に、お数珠の主玉の数は108個と決まっています。
これは人間の煩悩を表しています。
除夜の鐘と一緒ですね。

煩悩の数として有名な108つですが、これは最も功徳のある数としても知られています。
お数珠は別名「念珠」ともいい、念仏を唱えながら持つものです。
それをこすり合わせたり回したりすることにより、功徳を得ようとするわけです。
108という数字によって、その功徳を最大限もらおうとしているわけですね。

珠の色に意味はあるの?

お数珠は色々な材質でできているので、色も様々です。
略式数珠の場合は色も材質も決まりはありませんので、好きなものを選ぶとよいです。

しかし、地域や慣習によっては、色が決まっていることもあります。
東海・北陸地方では、葬儀には色のつかない珠に房が白のお数珠を使い、法事には珠も房も色のついたものを、と使い分けているようです。

また、「七宝」と呼ばれるものを使ったお数珠が最も良い、とする考えもあります。
七宝は「金・銀・瑠璃・玻璃・硨磲(しゃこ)・珊瑚・瑪瑙」もしくは「金・銀・瑪瑙・瑠璃・硨磲・真珠・玫瑰(まいかい)」とされています。

瑠璃はラピスラズリではないかと言われており、玻璃は無色の水晶を、硨磲は車庫街の殻や白っぽい珊瑚、玫瑰は赤色系の宝玉を指すとされています。

私の父は木製の珠を使ったお数珠を使っておりますし、象牙の珠を使ったお数珠を使っている方も知り合いにいます。
最近は天然石などで作られたお数珠も多く、ローズクォーツなどで作られたものは美しくてとても綺麗です。
好きなものを使って、心にゆとりを持てると良いですね。

天然石によって効能が違いますので、それらを記載しておきます。

透明

水晶など透明の石を使用したお数珠。
水晶のお数珠は「千億倍の福」があるとされています。
天然石でお数珠にもっとも多く使われている石です。
水晶は幸運を招いたり、精神の安定、浄化、細胞の再生や免疫力を高める効果があります。

白いお数珠は、白珊瑚、白瑪瑙、真珠、ホワイトオニキス、象牙などが使われています。
黒にとてもよく映える色ですので、女性用のお数珠に使われることが多いです。
珊瑚には、人生の豊かさの症状、病気や災厄から人々を守る、悪運を遠ざけ幸運をもたらすなどの意味があります。
瑪瑙には勇気を与える、人間関係の結びつきを強める、心身のバランスを整えるなどの意味があります。
真珠には女性の美の象徴、若さと健康を保つ、邪気から守るなどの効能があります。
ホワイトオニキスには人間関係を円滑にし、邪気・邪念を祓う効果があります。

主に男性用のお数珠として使われる色ですが、もちろん女性がつけても大丈夫です。
様々な材質から作られており、黒檀、紫檀、鉄刀木(たがやさん)は「唐木三代銘木」と呼ばれ、重厚で緻密な木材として人気が高いです。
他にもタイガーアイやオニキスなどを使用したり、黒曜石などを使用したりと様々な材質で作られています。
タイガーアイは、物事の本質を見抜いて成功をもたらし、地震と実行力を高め、邪気を跳ね返す効果があります。
オニキスは魔除けになり、邪念を祓い理性を与え、誘惑を振り払うものとなっています。
スモーキークォーツは精神の安定、不安の解消、自信を向上させる、危険回避などの効果があります。
ヘマタイトは別名ブラックダイヤモンドで、自信や勇気を与えてくれます。
黒曜石には潜在能力の開花、強力な魔除け、悪い気を吸収する効果があります。

紫色の数珠というと、紫水晶(アメジスト)で作られたものが一般的です。
紫は昔から高貴な色とされ、宗教儀式に多く用いられてきました。
アメジストには癒しと安らぎ、精神の安定、血液を浄化して解毒作用を高める効果があります。
アイオライトという石の場合は、心を鎮めて平常心をもたらし、正しい方向に導くという意味があります。
スギライトという石の場合、心身の浄化と活性化、邪気から身を護る効果があります。
スギライトは世界三大ヒーリングストーンのひとつです。

水色

水色のお数珠は若い女性から人気があります。
アクアマリンやブルートパーズ、ラリマーなどを使用したものが有名です。
アクアマリンはストレスを防ぎ、変化に対する柔軟性やコミュニケーション能力を高めてくれます。
ブルートパーズは集中力や決断力を高め、必要なものやチャンスを引き寄せてくれます。
ラリマーはドミニカ共和国のバオルコ鉱山でしか採れない稀少石で、世界三大ヒーリングストーンのひとつです。
マイナスの感情を自爪、創造性を高めてくれます。

葬式での数珠のマナー

お葬式でのお数珠のマナーですが、まず第一に覚えて欲しいのが、「自分の宗派の数珠を持っていく」こと。
お葬式相手の宗派の数珠ではなく、自分の宗派のものを使用しましょう。

数珠の持ち方ですが、合唱していないときは左手で房を下にして持ちます。
床や畳の上などに直接置いてはいけません。
ポケットやポーチに入れたり、ハンカチや仏具入れの上に置くようにします。

お数珠を使うときは、左手にお数珠を持ちます。
合掌するときに数珠を持った左手に、何も持っていない右手を添えます。
もしくは、合掌するときに、数珠を両手にかけてから手を合わせます。

むやみにじゃらじゃら鳴らしたり、人の足が直接触れるところに置いたりしないようにしましょう。
お数珠は仏様と自分をつなぐものです。
慎重に扱いましょう。