焼き魚に付け合わせのピンクと白の物体。 あれは何?
高級な料理屋さんなんかに行くと、魚料理の横にちょこんとキレイな色で棒状のものが付いていたりしますよね。
初めて見たときはあまりの鮮やかさに飾りものだと思っていました。
一般のお宅ではなかなか見ることがないですし、私のように「これは何?」「どうするのが正解なの?」と戸惑う人は多いのではないでしょうか。
ピンクと白色がキレイなあれは、一体何なのでしょう。
目次
名前は?
ピンクと白のあの名前は、「はじかみ」と言います。
漢字では「薑」と書きます。
芽生姜または矢生姜とも言われますが、それを甘酢漬けにしたもので、はじかみ生姜とも呼ばれるものです。
主に和食料理店で焼き魚料理の付け合わせに使われることが多いのですが、千切りにしてご飯に混ぜても美味しくいただけます。
「はじかみ」は生姜の古くからの呼び名であるとも言われていますし、辛いものを総じて「はじかみ」と呼ぶという話もあります。
また、端が赤いことから「はじ赤み」がだんだん変化して「はじかみ」と呼ばれるようになったという説もあります。
ただ、現代ではもう「はじかみ」と言ったらあのピンクと白の物体ですよね。
あの色はもともと?染めてる?
芽生姜の茎はもともとキレイな赤色をしています。
甘酢に漬ける際に酢に反応してさらに鮮やかな赤やピンク色に変化するのです。
とても鮮やかですが人工的に付けた色ではないということですね。
そして、はじかみのピンク色は芽生姜に含まれるアントシアニンの色で、これには抗酸化作用があると言われています。
人間の体は食べるものによって酸化が進み、これが肌や体内の老化を招く原因になるのですが、アントシアニンはこれを抑えてくれて健康的な体に導いてくれると言われているので、積極的に摂りたいところです。
新生姜を甘酢漬けにしたときにも、ほんのりピンク色になりますよね。
あれもアントシアニンだということですね。
何の意味があるの?
焼き魚にはじかみが添えられるのには、箸休めや口直しの意味があります。
食べることで魚料理の臭みを消してくれる効果や、酸味が口の中をさっぱりさせてくれるので、次の料理を美味しくいただくことができます。
また、その鮮やかな見た目で色味のない料理にもいろどりを与えてくれるので、料理がより美味しそうに見える効果もありますね。
食べていいの?食べ方は?
生姜なので、もちろん食べることができます。
魚の臭みをさっぱりさせるため、魚料理を食べたあとに食べるのが基本のマナーのようです。
思わず手でつまみたくなる形をしていますが、これは箸で食べるのがいいでしょう。
そして、赤いところはかたいため、無理して食べずに白いところを食べます。
全て食べられるものではないので、食べられるところだけ食べて終わりにして大丈夫です。
家でも食べたい!どこで買えるの?
初めて食べたらとても美味しかった!家でも食べたいという人もいますよね。
はじかみは大型スーパーなどでも購入することができますし、インターネットでも販売されていますので 、意外とお手軽に買うことができます。
自分で好みの味付けをしたいという人は、生の矢生姜も販売されていますので購入してみてください。
また生の矢生姜は、しょうゆ漬けにしたり味噌をつけてかじるのも美味しいですよ。
天ぷらなんかして楽しむのもおすすめです。
色々アレンジできるのですね。ぜひお試しください。
はじかみを飾り物だと思っていた私は、同席していた年配の方がこれを食べているのを見て初めて「食べ物なんだ!」と知りました。
なかなか普段お目にかかる食べ物ではないので、はじかみを知らなくても食べずによけておけばいい話なのですが、やはりそれが何でどうすべきものなのかは、知らないよりは知っていた方がいいだろうなと思います。
後輩や子ども達にも教えることができると、ちょっぴり胸を張れますよ。