八朔、甘夏、夏みかん、だいだい、ぽんかん、どう違うの?柑橘類の違いを教えて!
この記事では、柑橘類の違いについてお話します。
柑橘の種類が色々あって、その違いが分からない、気になるという方は多いのではないでしょうか?
今回は、八朔・夏みかん・だいだい・ぽんかんの違いを中心にお話します。
違いを知ると自分や家族好みの柑橘類を購入して、食卓に並べることが出来ますよ!
目次
八朔
八朔は日本原産の柑橘類です。
八朔という名前自体、旧暦の八月一日のことを指しますが、この時期から食べられるとされていたためです。
でも実際は冬まで寝かせた方が成熟されて、美味しく食べられますよ。
八朔は、果肉の粒がとってもしっかりしていて、プリップリな見た目がとても美味しそうに見えます。
酸味の中に甘みを感じることが出来ますが、ほのかに苦みもあるのが特徴的です。
果皮がとても硬いので、包丁などで切り込みを入れて剥くと、むきやすいですよ。
また中の実も薄皮を一つずつ剥いて食べないと、硬くて食べられないです。
甘夏
甘夏は夏みかんの一種です。
カラタチの台木に夏みかんを植栽して出来た品種なんですよ。
夏みかんに比べて酸っぱさが早く抜けるというのが大きな特徴で、春先から初夏にかけてが旬です。
甘夏の果皮も硬めなので、包丁やナイフで切り込みを入れるとむきやすくなりますし、薄皮も一つずつ剥いて食べましょう。
今では甘夏の中でも、更にいくつか種類が分けられ、紅甘夏や新甘夏といった品種もありますよ。
甘夏も、夏みかんや八朔のように酸っぱさの中にすっきりとした甘さが感じられ、ほのかに苦みが感じられます。
夏みかんよりも少し小ぶりな大きさです。
夏みかん
夏みかんは、夏橙(なつだいだい)のことを言います。
夏みかんは晩秋頃から実が黄色くなってきますが、収穫すると酸っぱ過ぎて食べることが出来ません。だから、寒い地方では冬に収穫し貯蔵して酸っぱさが抜けるのを待つか、暖かい地域ではそのまま春先から初夏まで木に付けたまま成熟されて夏に食べることが出来ます。
だから、夏みかんというわけです。
また夏橙(なつだいだい)の所以となるのが、夏みかんの実を木で熟成させ、夏になっても収穫しなかった場合、同じ木に今年の夏みかんの実がなり、2年分の実がなるわけです。まさに、“夏代々(なつだいだい)”ということになります。おもしろいですね。
味は酸味が強いですが、熟成させた夏みかんは、さわやかな甘さがあってとっても美味しいですよ。
粒もしっかりしています、
ただ、一房ずつを包んでいる袋の薄皮が硬いので、1房ずつ剥いて食べるのがちょっと面倒です。
だいだい
だいだいは酸っぱいです。
だから、他の柑橘系と同じような感覚で食べようと思うと、ちょっと酸っぱ過ぎて食べづらいなと感じる人も多いのではないでしょうか。
実家もよく人からだいだいをもらっていましたが、私たち子どもが食べないので両親が食べたり、自家製のポン酢づくりに使ったり、あとはお正月飾りに使われていましたよ。
だいだいはとにかく、果皮がすごく硬いです。
よく母が、「硬い!手じゃよーむけん、ダメだ!」と、だいだいに包丁で切り込みを入れて、力いっぱい向いていたのをよく覚えています。
中身は種が多く、果皮が分厚いくせに、実は少なく感じますよ。
だいだいもその年に収穫せずに置いておくと、どんどん新しい実が次の年、更にその次の年と付いていき、代々(だいだい)の実が同じ木につくのが名前の由来とされています。
だから、縁起物として正月飾りに使われるみたいですね。
だいだいの面白いところは、木から果実が落ちにくいだけでなく、冬に黄色く色づいても、そのまま木についたままの場合、暖かくなるとまた緑になっちゃうんだそうです。
ちょっと特殊ですね。
ぽんかん
ぽんかんは果実が枝とくっついている頭の部分が、出っ張っていて、お尻の下の部分がちょっとへこんでいる面白い形をしています。
夏みかんや八朔のような果皮の硬さではないので、むきやすいです。
濃い橙色の果皮で実はジューシーでとっても甘くておいしいのですが、中の薄皮も食べられるため、食べやすいというのもいいですね。
我が家の子どもたちも、ぽんかんは甘くて食べやすいので大好きですよ。
このポンカン、日本発祥ではなく明治時代にインドから導入されました。
今では、吉田ぽんかん・今津ぽんかん・徳村ぽんかん・森田ぽんかん・太田ぽんかんなど、色んな種類を楽しむことが出来ますよ。
旬の時期は1月~2月頃です。
柑橘類ってこんなにある!
柑橘類は、ミカン科の植物のことを指しますが、160種類以上あります。
私の実家は、関西に住む叔母が毎年色んな種類の柑橘系の果物を送ってくれたので、小さい頃から色んな柑橘を食べてきました。
それでも、まだまだ食べたことのない柑橘はたくさんあります。
①みかん類
一言でみかんと言っても、温州みかんだったり、紀州みかんなど色んな種類があります。
②オレンジ類
オレンジと言えば、アメリカ産のオレンジが頭に浮かびますね。
ブラッドオレンジやネーブルオレンジ、バレンシアオレンジなどが挙げられますが、酸っぱさよりも甘くてジューシーなので、子どもも食べやすいです。
②タンゴール類
清見やせとか、タンカンといったオレンジの仲間みたいな柑橘類は、みかんとオレンジを掛け合わせた“タンゴール種”と呼ばれる種類の柑橘です。
みかんの甘さが強く、オレンジのジューシーさも備わっているので、私も大好きです!
最近は色んな種類のタンゴール種が市場に出回っていますよ!
③グレープフルーツ類
オレンジと並んでアメリカ産の柑橘で有名なのが、グレープフルーツです。
グレープフルーツの仲間には、スイーティーやメロゴールドも挙げられます。
私は小さい頃は酸味の強いグレープフルーツが苦手でしたが、大きくなってからピンクグレープフルーツを食べておいしいなと初めて思いました。
今はとっても大好きですよ。
④ブンタン類
文旦はもともと東南アジアの方から渡来してきた柑橘系で、日本では土佐文旦が有名ではないでしょうか。
⑤雑柑類
日向夏や伊予柑、夏みかん、八朔、甘夏といった雑柑類は、由来が不明の柑橘類です。
日本ではこの種類がとても多いようですね。
⑥香酸柑橘類
すだちやかぼす、シークワサー・レモン・だいだい・柚子・ライムといった香りと酸味の強い柑橘類は、香酸柑橘類と呼ばれます。
ラインナップをみても、そのまま食べるというよりは、料理に添えたり加工して食べるイメージの強い柑橘類ですね。
柑橘系は上記でもほんの一部です。
色んな品種を掛け合わせた、地域独自のブランド柑橘もあるので、もっともっとたくさんの品種があるということになります。
道の駅や野菜の直売所でも販売されていたりするので、ぜひチェックしてみてくださいね!
種類によって使い分けよう!
柑橘系はたくさんの種類があるので、どれがいいのか迷ってしまいますが、それぞれ味も楽しみ方も違います。
でも、この品種はオレンジ系の味だなとか、グレープフルーツ系の味だなといったなんとなくの知識があると、購入してみて酸っぱくて家族が食べてくれないと悩むこともないですし、加工して食べやすくすることも出来ますよ。