洋裁初心者です。布目の方向や、布の裁ち方がわからない。まっすぐ切るコツを教えて欲しい!
洋裁を始めようとした時に、避けては通れない布の扱い方。
こんな作品作りたい!とワクワクしながら布を購入してきて、いざ裁断しようとすると思いもしなかった布の扱いでてこづってしまう。
学校では教えてくれない「布」の特徴は、自分自身で興味を持って、初めて知ることも多いものです。
自由自在に布を扱えるようになるためにも、知っておきたい布目についてご紹介します。
目次
布目って何?大事なの?
洋服を作るための型紙には、「⇔」で布目の方向が指示されています。
この⇔にそって「布目」を合わせて型紙を置き、布を裁断します。
矢印を無視して布を裁断すると、完成した洋服は着ているうちに、または洗濯をしているうちに形が歪んでしまいます。
それは、布には引っ張りに強い方向と、弱い方向があるからです。
布と同じように平らな「紙」
たとえば正方形の折り紙を、斜めの方向に引っ張ると、強く引っ張り過ぎて破れてしまうことはあっても、正方形がひし形になるようなことはありません。
しかし布の場合は、斜めに引っ張ると歪みます。
力の加え方次第ですが、それこそ「ひし形」になってしまうこともあります。
それは、布は縦の糸と横の糸が織られて形成されているからです。
糸が織られて出来ているモノに対して、斜めに引っ張る力を加えたら当然変形します。
布は、斜めの引っ張りに一番弱いんです。
そして一番強度が高い方向が「縦」。縦糸が軸となって横糸が張られているからです。
この縦のラインを「布目」といいます。
横の糸は、斜めほどではないにしろ、縦糸ほど強くはありません。
洋服を作る時は、この「布目」を意識して布を扱うことがとても大切です。
基本は布目(縦糸)が、人が立った時のまっすぐな縦ラインと並行になるように(地面に対して垂直になるように)裁断すること。
もし布目を無視して裁断して洋服を作ると、布の重さで、布自体が伸びてしまったり形が歪んでしまったり、洗濯などで負荷がかかることでも歪んでしまうということになるんです。
布目はどうしたらわかるの?
縦糸を軸として横糸を織って布は出来ています。
縦糸が軸になるので、横方向に引っ張りの力を加えると、縦の方向と比べると伸びやすいがわかります。
手芸店などで買ってきたばかりの布は縦糸方向の両はしに耳がついてます。
耳があれば「布目」は一目瞭然です。耳のライン=布目です。
でも、切ってしまうとわからなくなりまよね。
そんな時は、それぞれの方向に力を加え過ぎずに引っ張ってみてください。
より伸びる方向が横です。
近くに布がある方はぜひ試してください。
まっすぐに裁てない。コツを教えて!
手芸店などで布を購入してきた時点から、糸目が歪んでいる場合があります。
歪みとは、縦糸と横糸が綺麗な碁盤の目状ではなく、斜めになっていたり、糸がまっすぐではなく波状に歪んでいるような状態です。
最初から歪んでいるものを、まっすぐ断とうとしても綺麗に裁断できないのは当たり前。
無地の布ではわかりにくいのですが、チェックやストライプ柄ならわかりやすいですよね。
正方形に切ったはずなのに、綺麗に柄が出ていない。それは布自体が歪んでいるから。
最初から歪んでいる布は、そのままでは裁断しすらいんです。
作るものや、布の種類にもよりますが、布が歪んでいる時には地直しをしてから布を裁断することをお勧めします。
アイロンを縦方向と横方向に沿ってかけながら布目を整えてください。
歪みがひどい時や麻製品などは、水に通しをしてからアイロンをかけるとより良いです。
チャコペンでしるしを付けるべき?
裁断する時には、何かしら印を付けてからハサミを入れた方が作業はしやすいです。
チャコペンは時間が経つと目立たなくなるので手軽に使えて便利です。
ペンでは印がつきづらい布もあるので、素材によってはヘラで印を付けることも可能です。
また手間は掛かりますが、しつけ糸で印を付けていく方法もあります。
印付けも色んな方法がありますが、チャコペンでの印付けは手軽にできるので初心者さんにはオススメです。
初心者に扱いやすい布の選び方
ガーゼ、シフォンなどの薄い素材や、ポリエステルやレーヨンなどの化学繊維は布自体が滑りやすく動きやすいので扱いづらい素材です。
また麻は繊維自体が硬いため織りに歪みが出やすい布です。
滑らかなシルクもツルツルして滑りやすいですね。
初心者は避けた方が無難な素材です。
扱いやすいのは綿素材です。
綿の中でも厚過ぎず、薄過ぎないブロードやシーチングなどは布目が大きく歪んでいるものも少ないためとても扱いやすい布です。
まとめ
雑貨やインテリア小物を作るのであれば布目を意識して裁断しなくても良いのですが、作るものが洋服やバッグなどの場合、歪んだまま裁断してしまうと、出来上がったものは当然布目が歪んでしまいます。
逆にいうと雑貨や小物を作るのであれば地直しをせずに作っても問題ないことも多いです。
わからない時はお店の人に確認してから布を購入することをオススメします。