ブロッコリーの新芽が「スーパースプラウト」って本当?その意外な効果とは?
スーパーなどで野菜を選んでいると、新しく品種改良されたものや、輸入されて定着し始めてきている野菜など、種類が豊富になったな〜と思います。
その中で「カイワレじゃないの?」と思ってしまったのが「スーパースプラウト」。
なんとこの野菜、かなりの高栄養で、今いちばん話題になっている野菜なんです。
この記事では、「スーパースプラウト」の正体や、どんな栄養があるか、適切な摂取量などをご紹介します。
一緒にこの、まさに「スーパー」な野菜の活用術を学んでいきましょう!
目次
「スーパースプラウト」ってブロッコリーの新芽のこと?
パッケージには「スーパースプラウト」や「ブロッコリースプラウト」と書かれていますよね。
そう、これ、実はブロッコリーの新芽のことなんです。
「スプラウト」とは「sprout」というつづりで、英語で「植物の新芽」、特に「野菜として食べる豆や野菜の新芽」のことを指します。
日本の代表的な野菜である「もやし」も「スプラウト」なんですね。
「カイワレ大根」、「アルファルファ」、「クレススプラウト」、レッドキャベツスプラウト」など、定着していたり最近増えてきたものもあります。
「スーパースプラウト」は発芽3日めの、有用成分をたくさん含むように開発されたもの。
そして実は「ブロッコリースプラウト」と「スーパースプラウト」は違うものなんです。
通常のブロッコリースプラウトは、プロッコリーの新芽ですが、発芽3日目のブロッコリースプラウトだけがなぜ「スーパースプラウト」と呼ばれるのでしょうか?
何がスーパーなの?
スーパースプラウトのすごいところは、その高い栄養価にあります。
新たなスーパーフードとして、ハリウッドセレブやモデルはすでに取り入れています。
栄養士の方もオススメするこの新食材の、具体的な栄養素と効能をあげていきます。
まず第一に、ビタミンとミネラルが他の野菜よりも多く含まれていること。
特にマグネシウム、リン、鉄分と、ビタミンB2、ナイアシン、ビタミンB6、葉酸、パントテン酸が他の野菜よりも値が高いんです。
そしてなにより、「ブロッコリースプラウト」と「スーパースプラウト」の一番違うところは、有用成分である「スルフォラファン」の含有量が異なることです。
ブロッコリースプラウトには普通のブロッコリーの約7倍も含まれていて、それだけでも十分すごいのですが、「スーパースプラウト」にはなんとブロッコリーの約20倍も含まれているんです。
「スルフォラファン」とは、ブロッコリーにもともと含まれている植物由来の化学成分で、ファイトケミカルの一種です。
ファイトケミカルとは、今「第七の栄養素」として注目を浴びている成分。 これは抗酸化作用がとても強いものに言われますが、約200種類以上もあるファイトケミカルの中でも、「スルフォラファン」はもっともその抗酸化作用が高いんです。
アメリカのジョンズ・ホプキンス大学のポール・タラレー博士が発見した栄養素で、研究を続けていくうちに、ブロッコリーの品種や成長段階によりスルフォラファンの濃度が異なることを突き止めました。
そして開発されたのが「スーパースプラウト」というわけです。
食べるとどんな効果・効能があるの?
「栄養が高くても数値じゃよくわからない!実際どんな効果があるの?」 という方も多いかと思います。
実は、女性に嬉しい効果・効能がたくさんあるんです!
1.アンチエイジング効果
老化(シミ、シワ)の原因は、体内の活性酸素が増えることだと言われています。 スルフォラファンを摂取すると、体内の活性酸素を除去し、老化を防いでくれます。
2.ダイエット効果
ダイエットには代謝があがらないと、という前提の知識は広まっています。
その代謝を行うのに重要なのが「肝臓」です。
食べ過ぎたり飲み過ぎたりすると肝機能が低下して、糖分や脂肪の分解機能も同時に低下してしまいます。
それによって肥満につながりやすくなります。
しかしスルフォラファンを摂取すると、内臓脂肪を抑制して肝機能を強化してくれるんです。
3.肝機能の強化 前述の通り、肝機能を強化することができます。
除菌効果もあるスルフォラファンは、肝臓内の解毒作用を高めてくれて、色々な障害から肝臓を守ってくれます。
4.うつ病予防効果
うつ病になる原因はストレスや周りの環境ですが、それによって脳内の「Nrf2」という物質が機能低下します。
そうすると炎症やより強いストレスが現れてしまい、うつ症状が起きてしまいます。
スルフォラファンを摂取すると、「Nrf2」を活性化して、うつ病を防いでくれます。
5.ガン予防 日本人のほとんどがガンにかかる、と言われている現在。
ガンの仕組みは、がん細胞が体内の正常な遺伝子を傷つけて、その細胞をガン物質に変えることにより起こります。
スルフォラファンは「解毒作用」「抗酸化作用」「免疫力の強化」を促してくれるので、ガンの予防になります。
6.ピロリ菌除去
胃潰瘍の原因とも言われるピロリ菌は、日本人のおよそ半数が保有しているといいます。
胃潰瘍だけでなく、胃がんや胃炎にもつながるので、退治したい菌のうちのひとつ。
スルフォラファンにはピロリ菌を除去する効果があり、今までの抗生物質が効かなかった方でも効果がある場合がある、とされています。
7.花粉症(アレルギー)予防
花粉症(アレルギー)の炎症を抑制する効果がスルフォラファンにはあります。
花粉症の指標となる好酸球やlgE(アレルゲンに対して働く免疫グロブリン)の増加を抑制して、体の中から花粉症の症状を抑えてくれます。
8.育毛効果
男性に嬉しい効果ですね。
スルフォラファンなどの成分を摂取すると、約1.4倍も発毛しやすくなった、という研究結果が出ています。
9.二日酔い予防効果
肝機能を高めてくれるというのは前述しましたが、二日酔いの原因となる「アセトアルデヒド」の代謝を高める効果もあります。
摂取すると3日間持続と言われているスルフォラファン。
毎日は無理でも、2=3日に一度食べることによって効果を維持することができます。
これは早速取り入れるしかないかも!
食べ過ぎると良くないって本当?
でも、こんなにいいことばかりじゃ一日の摂取量が決まっているのでは? と思ってしまいますね。
目安は「一週間に1パック以上」となっています。 食べ過ぎても特に問題があったという報告はありませんが、適度に食べるのが一番ですね。
「チアシード」や「キヌア」など、耳慣れない野菜ながらも「スーパーフード」として食卓に並ぶ機会の多くなった食べ物はここ数年でどっと増えました。
「スーパースプラウト」もぜひ、上手に取り入れていきたいですね。