筍はどこまで皮をむけばいいの?むいた皮は食べられる?
筍って、調理をする際にどこまでむいていいのか迷いませんか?
どんどん皮をむいていけばむいていくほど、なかなか中の実が出てこないので「あれ?」ってなってしまいますよね。
「もしかして、皮をむきすぎてもったいないことをしたかな?」なんて思ったりしませんか?
この記事では、筍はどこまで皮をむけばいいのか、むいた皮は食べられるのかについてお話します。
気になる方は、ぜひ参考にしてみてくださいね!
目次
皮はどこまでむけばいいの?
私は初めて筍をもらった時、下処理をする時に皮をむかずに茹でたら、ものすごく時間がかかってイライラしました。
筍の皮は茹でる前に、皮を数枚むくことで、筍に火が通りやすくなります。
外側の硬い茶色い皮を1枚~2枚むくのがおすすめです。
あとは筍の穂先上から5㎝を斜めにカットしておき、米ぬかと一緒に茹でてあく抜きをしたら、さらに皮をむいていきましょう。
ここで気になるのが、あく抜きをしたたけのこの皮をどこまでむくかです。
めくっていて、色が白っぽくなる所、もしくは口にしてみて食べられるところまでむいてみてくださいね。
特に穂先に関しては、硬い皮をむいていくと、ツルっとした皮が出てきます。
ここは口にしても美味しく食べられる「姫皮」と呼ばれる部分になります。
口にしてみて繊維感がのこらなければ、ここでむくのをとめて大丈夫ですよ!
手でむいちゃっていいの?
筍の皮は、手でむくことができます。
ただし、あくぬきで茹でる前の筍に関しては、筍の硬い皮で手を切ってしまうこともあるので注意が必要です。
筍の皮が硬いなと思った時には、包丁で一枚ずつめくって手でむくこともできます。
手でむくのが面倒だなと思った場合は、思い切って包丁で切込みを入れて一枚ずつむくのもおすすめですよ!
あく抜き後の茹でた筍に関しては、手でスルッとむけます。
むいてから茹でるの?茹でてからむくの?
筍の皮は、基本的に茹でてからむきます。
でも、皮をむいて茹でるメリットもあるので、ぜひ参考にしてみてくださいね!
(1)茹でてからむくメリット
基本的に、筍の皮はゆでてからむきます。
筍の皮を茹でてからむくメリットは、主に3つあります。
- 風味が残る
皮つきのまま茹でると、筍の風味がしっかり残ります。
だからとても美味しく食べられます。 - 柔らかくなる
皮つきのまま筍を茹でると、筍の皮に含まれる成分によって、筍が柔らかくゆで上がると言われています。 - 姫皮を美味しくいただける
筍を皮つきで茹でると、姫皮と呼ばれる穂先の柔らかい皮の部分を美味しくいただくことができます。
皮を先にむいて茹でると、姫皮の部分も先にむいてしまう場合が多いので、せっかくの姫皮を楽しむことが出来ません。
(2)皮をむいて茹でるメリット
- 時短調理
時間がない時には、皮をむいてから筍を食べやすい大きさにカットして茹でることもできます。
カットすると時短で筍のあく抜きをすることができますよ。ちょっとした一工夫として、筍を茹でる時に米ぬかと、大根おろしを一緒に入れて茹でてみてください。
大根おろしの甘みが加わって、筍が美味しくなるそうなんです。大根おろし自体、生のままで筍をカットしたものを2時間~3時間茹でずにつけておくという方法があります。
でも2時間~3時間も待てないという場合は、ぜひ茹でる時に一緒に入れてみてはいかがでしょうか。 - 沢山茹でることが出来る
筍を茹でる時に悩むのが、鍋に筍が入りきらないということではないでしょうか。
特に沢山筍をもらった時は、皮をむかない筍なんて、せいぜい一つしか鍋に入らないので大変です。
そんな時には、始めに皮をむいてしまったら沢山茹でることが出来て便利ですね。
(3)実はどちらでもいい?!
昔から、筍は皮を付けたまま茹でるというのが常識だったけれど、実際は筍が採れる産地では皮をむいてから筍を茹でていたりするという場合があったりするようです。
そして皮をむいて茹でている人の多くが、皮をむいてもむかなくても大きな違いはないと感じています。
ちなみに実家では、米ぬかを使って筍を皮付きのまま大きな鍋で茹でることが多いです。
「やっぱり風味が違う」と母は言い張っています。
あとは姫皮を使った料理は、皮つきで茹でたからこそ味わえます。
でも大阪で竹林を所有する叔母は、筍を毎年茹でて送ってくれますが、実はいつも皮をむいて茹でているということが先日判明しました。
料理上手な義母も筍は皮をむいてから茹でる派です。
なので、実のところ、皮をむいてもむかなくてもいいのかもしれませんね。
でも、やっぱり私は何となく皮つきで茹でたものの方が美味しく感じるので、個人的には皮つきで茹でる派です!
ぜひ、お好みで皮をむいた筍、皮をむかない筍で試してみてくださいね!
むいた皮は食べられないの?
筍の皮をむいたあと、皮って食べられないと思っていませんか?
実は筍の皮って食べられるんですよ!内側の皮は姫皮と呼ばれて、調理すれば美味しく食べられます。
ただ、外側の茶色く硬い皮に関しては食べられないので注意してくださいね!
あくぬきをした筍の皮を、どんどんむいていくと、ツルっとした柔らかい皮が出てきますが、その辺りで口にしてみてください。
口にしてみて、シャキシャキした歯ごたえで口に残らない皮の部分は、姫皮として美味しく食べていただきたい部分です。
逆に口の中に残るジャキジャキした感じの繊維質が気になる皮の部分は、食べずに捨てましょう。
姫皮は色んな美味しい食べ方が出来ます。
- 汁物
あくを抜いた筍の実に近い柔らかい皮の部分を、細切りにして汁に入れると甘くてとても美味しい筍のお汁を食べられます。 - 炒め物
筍の皮を刻んで、きんぴらにしても美味しいですが、中華炒めにしてもとっても美味しいです。
筍の皮は炒め物にも最適なので、ぜひ試してはいかがでしょうか。 - 酢の物
筍の皮は酢の物にも合います。
筍だけでなくキュウリやわかめと一緒に酢の物にしても、とっても美味しいです。 - メンマ
私が一番姫皮を使っておいしいなと感じたのは、メンマです。
柔らかくて、味の染み込みもいいのでとっても美味しく出来ますよ!
一晩おいたら表面に白いものが!これは何?
筍でドキッとするのが、時間が経つと筍の表面に白いものが付着しているのを見た時です。
「これって、カビ?」と思ったら、ちょっと怖くなってしまいますよね。
でもこの表面についた白いもの、カビではありません。
白いものの正体は、「チロシン」なんです。
筍を茹でてしばらくおいておくと、筍からチロシンが溶けでて筍の表面に白く表れてきます。
「チロシンは有害なの?」と不安になりますが、チロシンは有害な物質ではありません。
疲労やストレスの緩和・白髪の予防・うつ病の治療などに効果がある成分なんです。
だから口にしても全く問題がありませんよ。
ただ、いざ口にするとえぐみや口当たりの悪さを感じる方もいるかもしれません。
というのも、白いシロシンはあくやえぐみの一つなんです。
食べてもいい成分ですが、無理して食べる必要もないので、苦手だなと思う方は洗い流してから食べるといいですよ!
筍の皮活用法!
筍の外側の茶色く硬い皮、これを何とか活用してみたくないですか?
ここでは、筍の皮活用法について考えてみましょう。
- 肥料として活用
筍の外側の皮は、とても硬いので肥料には向かないとされています。
確かに肥料にするためには土の中で分解されて腐敗させる必要がありますが、筍の皮はとても硬くてなかなか腐敗しきりません。でも実家の祖母は筍の皮を細かくカットして、土に混ぜ込んで畑にまいていました。
自宅にくず野菜などを腐らせて肥料にするコンポストがあるのであれば、刻んでじっくり時間をかけて腐敗を待つのもいいのではないでしょうか。 - 食材を包む
昔懐かしい方もいるかもしれませんが、筍の皮は通気性が良く、殺菌効果もあったことから昔からおにぎりを握ったら筍の皮に包んでいたようですね。
また、精肉屋さんでも肉を包むのに筍の皮が使われていました。
ただ衛生面を考えると、一度蒸してからしっかり干して乾燥させて使う方が、安心して使用することができますよ!