生姜の芽出しのやり方と、植え付けのタイミングは?

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生姜の芽出しのやり方と、植え付けのタイミングは?

食べると体がぽかぽかあたたまり、料理の薬味や健康食材として注目されている生姜。
どうせたくさん食べるなら、家庭菜園で育ててみたいですよね。
でも、なかなかに初心者には難しいとききます。
今回は「芽出し」のやり方を中心に、生姜栽培の方法を学びましょう。

目次

生姜を育てる前に知りたいこと

生姜の栽培方法には大きくわけてふた通りあります。
それは「芽出し」をするかしないか。

芽出しとは、生姜を適切な保管をして芽が伸びるのを待ち、それから植えること。
もちろん、芽出しをしなくても植えることは可能です。
でもどうせなら芽出しをして、失敗をなるべく減らしたい!と思うのもわかります。
なのでやり方を一緒に学びましょう。

芽出しをする時には、「種生姜」と呼ばれるものを使用します。
これは様々な種類の生姜の親、ともいうべき生姜。
芋が「種芋」から生えるのと同様に、生姜も「親生姜」から生えます。

ここで気をつけたいのが、育てて食べたい、と思っている部分にぴったりの種生姜を選ぶこと。

生姜はいくつか食べる部分によって名称が変わります。
葉生姜を食べたい場合は、小生姜から中生姜と呼ばれる小ぶりなものを選びましょう。
すりおろして使ったり、保存を長期間する予定がある場合は、大きな種生姜を選ぶと良いです。
種生姜を選ぶ際には、カビなどが生えていない傷みの少ないものを選別しましょう。

芽出しのやり方

生姜の芽は積算温度によって発芽します。
積算温度とは、発芽に必要な温度が一定の値を超えた分だけを合計したものをいいます。
つまり、気温が高ければ高いほど早めに芽がでるというわけです。

生姜は暖かい地方の植物なので、最低気温が15℃を超えたあたりに始めると良いでしょう。
それ以下の気温の場合、方法によっては土の中で死んでしまうこともあります。
発芽の適温は15~30℃と覚えておきましょう。

芽出しの方法もいくつかあります。

まずは、プランターやトロ箱(発泡スチロール)に土を入れて種生姜をいれ、発芽したら畑に植え付ける方法。

次に、畑に直に植え付けて、ビニールをかけて発芽させて育てる方法。

三つ目に、黒マルチをし地温をあげて、種生姜を植えて発芽させる方法。
黒マルチというのは、畑に行くと畝にかかっているあの黒いフィルムのことです。

最後に、植え付ける一週間ほど前に、日光に当てて発芽させておく方法。

一つ目と最後が一番手軽かと思います。
土に入れて発芽させる際には、乾燥などを避けて、暗いところに置いておくのもいいですね。

芽はどこまで伸ばせばいいの?

ではどのくらい芽が伸びたら植え付けにうつっていいのか。
実は、芽の向きさえ間違わなければ1cmぐらいの発芽で全く問題ありません。

そもそも芽出しをしない栽培方法もあるので、長さはあまり重要な問題ではないんですね。
生姜の端っこから新しい芽がちょろっと伸びてきたら、もうOKです。

根が出るまでしっかり芽出しをしても大丈夫ですが、初心者は発芽のタイミングがわからずいじくりまわして腐らせてしまうこともあるので気をつけましょう。
芽出しがうまくいくと、ネギのような部分ができるので、それが芽です。

植え付けのタイミングは?

さて、生姜の芽が伸びたらいよいよ植え付けです。

生姜は連作をとても嫌う植物です。
昨年植えたところには植えず、4~5年以上の間隔をあけて植え付けましょう。

プランターなどで栽培する場合も、土をきちんと入れ替えてから植えましょう。
なるべく日当たりのいい場所、そうでなければ影があまり入らないところに植えるのがベストです。
夏場は乾燥するので、なるべく水を多めにあげましょう。

追肥と土寄せをこまめにおこない、たっぷりと栄養をあげること。
そしてタイミングですが、寒冷地では5月下旬から6月中旬にかけて、一般地では4月中旬から5月中旬にかけて、暖地では4月から5月初旬にかけてを目安にしましょう。
あくまで最低気温が15℃を超えてからの植え付けになります。

日中の最高気温が25℃~30℃程度だと望ましいですね。
早めに植えてしまうと、発芽まで一ヶ月半から二ヶ月ほどかかる可能性があります。
タイミングを極めるのが難しいですが、それ以外はなかなか育てやすい作物ですので、ぜひチャレンジしてみてください。

スーパーなどで売っている生姜を見た方にはわかると思いますが、生姜は手のひらのように横に広がって成長する植物です。
株間を10~20センチほど開けて植えてあげるのが良いです。

早く芽出しさせる方法はある?

寒冷地だけど早く植え付けをしたい…そのために早く芽出しをしたい!
という方もいらっしゃるかと思います。

気温によって左右されるのが農業ですが、裏技をご紹介。

ポリバケツに種生姜を土で包むように入れて、ポリシートに蒸れない程度に穴を開けます。
バケツに蓋をしたら、日中は日向に置いて温度を上げます。

夜間は屋内に置いて、お風呂の残り湯を大きな入れ物に入れてバケツをつけておきます。
そうすることによって積算温度が上がるので、比較的芽出しが早くおわります。
期間は2~3週間程度と覚えておいてください。

なんかぶよぶよに!これは失敗?

芽出しをしようと土の中に入れておいたら、取り出した時にぶよぶよ…これは失敗なのでしょうか。
そう、それは水が多すぎて種生姜が腐ってしまった状態です。
つまり失敗ですね。

でも、意気消沈するのはまだ早いです。
種生姜のぶよぶよとしてカビの生えている部分を切って捨てた後、その残りが40g以上ある場合、よく乾燥させると植え付け可能になります。
高温多湿、水分過剰すぎても生姜の芽は出ません。
難しいですが、気をつけて栽培しましょう。

いくつか育てるだけで食卓がバリエーション豊富に

古くから日本にある生姜ですが、現在冷え性の改善などに効能があることがわかり、食卓に取り入れたい野菜としてよく売れています。

お魚を煮付ける時に臭み消しとして、スープの隠し味として、生姜焼きやそうめんに…と様々に活躍。
ぜひ一度栽培にチャレンジして、たくさん使用したいですね。