ごぼうは家庭菜園で育てられる?種まきの季節や収穫の時期が知りたい!
便秘解消や美肌効果があり、病気の予防にも役立つごぼう。
きんぴらごぼうや煮物、たたきごぼうなど食べ方もさまざまですよね。
そんな美味しいごぼうを、できれば自分でも育てたいと思いませんか?
家庭菜園でごぼうを育てる時の注意点や、育て方の流れなどを一緒に勉強して、新鮮なごぼうを食卓に登場させましょう。
目次
家庭菜園でも大丈夫?
ごぼうといえばあの長い根っこ。
だいたい50cmほど伸びるのが特徴です。
そんなごぼうを家庭菜園で栽培できるのでしょうか?
実はごぼうには、短根品種(ミニごぼう)と呼ばれる、根っこが短い種類の品種があります。
これだったらプランターなどで育てることも可能です。
露地栽培の場合(庭などですね)、「サラダごぼう」という根っこが40cm以下の品種や、若いうちに摘んで葉っぱと根を食べる「葉ごぼう」などの品種もおすすめです。
深めの植木鉢などでも育てられます。
露地栽培の場合、根っこが長くても問題がないので、「太浦田」「大作牛蒡」「魁白肌」や、間隔を空けずに植えられる「柳川理想」などが向いているでしょう。
ベランダなどにプランターや植木鉢を置いて育てる場合は、ミニごぼうの「サラダむすめ」「ダイエット」「百日一尺」などがおすすめです。
春植えと秋植えがあるので、季節に適したごぼうを選んで植えましょう。
育て方の流れを教えて
まずは簡単に育て方の流れを箇条書きにしていきますね。
- 土を作る
- 種をまく
- 間引きをして土寄せをする
- 追肥をする
- 収穫
まず「土を作る」から説明しますね。
市販の培養土を使用するのが一番便利ですが、自分で土を作るときは、
赤玉土6:砂1.5:バーミキュライト2.5の割合で混ぜたものに、石灰を用土10リットル当たり10gと、化学肥料を用土10リットル当たり10g混ぜ合わせます。
露地栽培の場合、ごぼうは連作障害を起こしやすいので、前に作った場所から離して植えましょう。
4~5年間隔をあけるのがベストです。
その後春か秋に種をまき、芽が出たら間引きと土寄せを繰り返しながら追肥をし、育ったら収穫、という流れになります。
種まきの時期と方法、水と肥料のやり方
さて、ごぼうには春植えと秋植えがあるというお話はしました。
その季節なのですが、春植えの場合、寒冷地では4月中旬から6月下旬にかけて、中間地では3月下旬から6月上旬にかけて、暖地では3月中旬から5月下旬にかけて種まきをします。
そうすると、だいたい植えてから3ヶ月後に収穫が可能です。
秋蒔きの場合は、寒冷地では8月下旬から9月上旬、中間地では9月中旬から下旬、暖地では9月下旬から10月上旬に種をまきます。
これも3ヶ月ぐらいで食べ頃になるのですが、秋の植え付けは日照時間や気温の変化などでタイミングが難しいので、初心者の場合は春植えにチャレンジするとよいでしょう。
種まきの方法ですが、ごぼうは土に直まきします。
ポットなどで植えたものを移植することはできませんので、畑に直接種をまいて育てましょう。
露地栽培の場合は、60cm~70cmの平畝を作って、畝の中央に10cm~15cmの間隔をとって穴を掘り、一箇所当たり3~4粒植えていきます。
ごぼうの根っこはまっすぐに伸びるのですが、葉っぱが直径25cm~40cmほどになるので、十分に株同士の間隔をとりましょう。
プランターに種まきするときは、棒などを使用して深さ1cmの溝を作り、そこに1cm間隔で種をまきます。
大型のプランターを使ってたくさん育てる場合には、溝の間隔を20cm~30cm確保して2列に種をまきます。
プランターを使用してごぼうを栽培する場合、一番適しているのは深型サイズという50cm以上深さがあるものですが、園芸店では置いていないことが多いので、通販などで探すと良いでしょう。
ミニごぼうを育てる場合は、深さ30cm以上のプランターで大丈夫です。
ごぼうは発芽の初期に、立ち枯れ病という病気が発生することがあるので、殺菌済みの種を使用するのがベストです。
また、ごぼうは種をまいた後に厚く土をかぶせてしまうと、発芽しにくくなってしまいます。
ごぼうのタネが発芽するにはある程度の日光が必要で、土をかぶせる際には1cm程度に抑えて均一にかぶせましょう。
種が流れ出たり乾燥したりしないように、新聞紙や不織布などを上にかぶせておくと栽培しやすくなります。
芽が出たら、上にかぶせた新聞紙や不織布はすぐに取り除きましょう。
ごぼうの種は堅い殻に包まれているので、吸水性が悪く、そのまままくと発芽しにくいので、一晩水につけておいてからまくと発芽率が上がります。
種をまいた後、発芽するまでの間(1~2週間)は、土が乾かないように十分に水をあげることが必要です。
水を高い位置からまいてしまうと、水の勢いでタネが表面に流れ出てしまいます。
ジョウロなどのハス口を上向きにして、低い位置から水をあげましょう。
苗が大きくなったら、水やりは土の表面が乾いた時のみに行います。
プランターの場合は週に1~2回程度で構いません。
その後間引きをします。
1回目は芽の双葉が出た頃に、2回目は葉が触れ合うようになった頃に間引きます。
葉がきれいに整った生育の良い株を残しましょう。
最終的に株の間隔が7cm~8cmになるように、成長を見ながら間引きます。
間引いたときは、株元がぐらつかないように土寄せを必ず行いましょう。
間引く時に、隣の株の根っこと間引いた株の根っこが絡み合って、残したい株が一緒に抜けてしまうことがあります。
それを防ぐために、株の根元をしっかりと押さえて間引くか、ハサミやナイフなどを使って間引きたい株の根元を切り取るようにして間引きます。
根っこは地中に残っていても問題ありません。
肥料はこの間引きのタイミングで与えます。
双葉が2枚出て、1回目の間引きを行った頃、株周辺に肥料をまき、土と混ぜて株の根元に寄せてあげます。
1回当たり化成肥料を1株10gほど与えると良いでしょう。
2回目の追肥は、本葉が2~3枚になった頃に与えます。
追肥の量は1回目と同じ量です。
肥料を好む野菜なので、与える量が多いため、雑草が生えやすいです。
雑草が生えてきたら早めに引き抜きましょう。
プランターと地植え、それぞれのポイント
プランターで育てる時のポイントは、品種にあった深さのものを選ぶこと。
ごぼうはミニごぼうでもなかなかの長さになるので、園芸品店にないときは取り寄せてでも深いものを使いましょう。
また、ベランダなどに置いている場合は、乾燥しないように種をまいた後しっかり水をあげるのもポイントです。
種まきした後は、日光にきちんとあてて、毎日土が乾燥しない程度に水をあげましょう。
露地栽培の場合は、まず「連作をしない」というのが第一のポイント。
一度育てた場所では、病気が発生しやすくなります。
それと、間引きをきちんとして株同士の間隔をあけることにより、日光が十分に当たって病気になりにくく生育もよくなります。
ごぼうは間引きが大事なので、もったいなくてもきちんと管理しましょう。
栽培の注意点:病気や害虫について
ごぼうは病気や高気温に耐えられる強い野菜です。
しかし、連作障害が必ず発生する野菜でもあります。
プランターの場合は土の使い回しはやめましょう。
露地栽培の場合、一度植えたところは、先にも述べましたが、4~5年は間隔をあけて育てるようにしましょう。
害虫ですが、アプラムシト根コブセンチュウが発生しやすいです。
雨の少ない年や土の窒素分が多い条件下では、ゴボウヒゲナガアブラムシという虫が発生しやすくなります。
発芽した後に、害虫を避けるために寒冷紗掛けや防虫ネットを張っておくことにより、幾分防ぐことができます。
また、300~500倍に薄めた木酢液を散布することにより、害虫を予防することができます。
100倍に薄めた牛乳をかけると、アブラムシを予防できます。
根コブセンチュウを防ぐには、連作を避けて、落花生やトウモロコシを輪作(交代で同じ場所に植えること)をすることにより、被害を軽減できます。
そして病気についてですが、ごぼうがかかる病気は、うどんこ病と黒班最近病です。
うどんこ病は土が乾燥するのが続いたり、土の中の窒素分が多い時に発生します。
黒班最近病は連作や密植(間引きを十分にせずに密集して植えること)、肥料不足などで発生します。
病気の発生を防ぐためには、連作を避け、肥料を適量与え、密植を避け、間引きをきちんとすることが大切です。
収穫の時期は?
収穫の時期は品種などにもよりますが、普通のごぼうは00~130日、ミニごぼうは70~100日後となります。
太くなりすぎるとスがはいるので、早めに収穫しましょう。
普通のごぼうは直径2cm以内、ミニごぼうは直径1~1.5cmぐらいで収穫するのが良いです。
プランターの場合は、葉の根元を掴んで引き抜きます。
露地栽培の場合は、葉を先に切り落としてから、根っこに沿って穴を手前に掘り進め、穴に倒しながら、途中で折れないように少しずつ引き抜きます。