ごぼうのゆで時間が知りたい! 柔らかく煮るにはどうすればいいの?
ごぼうといえば江戸の時代から庶民に愛されている野菜。
近年はごぼうに含まれているポリフェノールが体に良いと注目され、すりおろしたごぼうを料理の隠し味に使うなんて使い方もされていますね。
そんなごぼうは、いろいろな美味しいおかずにもなってくれます。
サラダ、きんぴら、煮物…どれも最高ですが、下ゆでにどのくらいの時間が必要かわかりますか?
なんとなくゆでたけど、食感が悪い…なんてことにならないために、ごぼうのゆで方を一緒に学んでいきましょう。
目次
水からゆでる?沸騰してから?
ごぼうなどの根菜類(土から下に生えるもの)は、水からゆでると柔らかくなります。
ごぼうは繊維がしっかりしているので、ゆっくりと火を通すことにより、その繊維が膨らんでやわらかくなってくれます。
沸騰したお湯からゆでると、火が通りにくいため、外側は柔らかいのに内側が硬いまま、という状態になりかねません。
芯が残っていると料理した時にもおいしくないので、ゆでる時は水から、と覚えてください。
水の量はひたひたが良いです。
ひたひたの水で煮ることで、煮崩れずやわらかく仕上がります。
ゆでてから切る?切ってからゆでる?
ごぼうは長い野菜なので、火の通りを良くするためにはできれば適度な大きさにカットしてからゆでた方が良いです。
また、きんぴらや煮物に使う目的のものはささがきや千切りにしてからゆでてもOKです。
ただ、切ったごぼうをゆでる時は、丸のままのごぼうをゆでる時よりゆで時間を短めにした方が良いです。
下ゆでをする場合も、さっとゆでた方が食感が良くなります。
どのくらいの時間ゆでればいいの?
ごぼうはゆでることによってやわらかくなり、アクも抜けます。
でもゆで方やゆで時間がわからない!という方もいますよね。
簡単なごぼうのゆで方をご紹介します。
さっと水洗いしたごぼうを、千切りかささがきにカットして、鍋にごぼうにひたひたの水と酢(水1500ccに対して酢大さじ2程度)を入れて、火にかけます。
沸騰したら弱火にして、5分~10分程度ゆでるとやわらかくなります。
歯ごたえを残したい場合は、沸騰してから1分程度ゆがけば大丈夫です。
サラダなどに使う場合は歯ごたえを残してゆでると良いでしょう。
柔らかくゆでるコツは?
ごぼうなど根菜類はやわらかく仕上げるのが難しいですよね。
ポイントとしては、繊維を壊してあげること。
ごぼうの場合は、ゆでる前にすりこぎやめんぼうなどで叩いてあげると、やわらかくなります。
味をつける前にしっかりと下ゆでしてあげるのもコツのひとつです。
味がついた状態でやわらかくしようとすると、長時間煮込むことになって煮崩れしたりしてしまいます。
さらに、味をつけた状態でどんなに火にかけても、煮物などの味は冷める時にしみ込むので、煮汁が飛ぶだけでやわらかく美味しく仕上がりません。
千切りやささがきにした状態のものをさっと下ゆでしておくと、繊維がふくらんでその分味が染み込みやすく、やわらかくなります。
ゆでると黒く変色する?防ぐ方法は?
ごぼうはポリフェノールを多く含んでいる野菜として有名ですよね。
抗酸化作用があるごぼうのポリフェノールは、アクに多く含まれています。
ということは、アクがとても出やすい野菜ということ。
つまり、変色しやすいんです。
変色を防ぐためには、ゆでる前に十分水にさらすこと。
さらに、ゆでる時にお酢を少々加えてあげましょう。
お酢をいれることによって色止めになり、綺麗な仕上がりになります。
ゆでる時にはこんな裏技も!○○を入れるとやわらかくなる!?
ごぼうをゆでる時にはお酢をいれる、と書きましたが、じつは別のものを入れてもやわらかく美味しく仕上がるんです。
それは「米のとぎ汁」。
米ぬかや米のとぎ汁を使用する、と聞くと、大根などをゆでる時のイメージがありますよね。
ひたひたになる程度の米のとぎ汁でごぼうを煮ると、アク抜きも同時に行えてとっても便利。
下水も汚さないのでエコにもなります。
臭みもとってくれるので、味も美味しく仕上がります。
また、ゆでる時に圧力鍋を使うという裏技も。
太めのごぼうを使うときは、煮物などの場合圧力鍋の方が一気に味がしみてやわらかく仕上がります。
文明の利器は偉大ですね!
ゆでたごぼうを美味しく食べたい!やわらかく仕上げたごぼうの美味しい食べ方
しっかりゆでてやわらかくし、味が染み込みやすくなったごぼうは、味の濃いおかずにしたいですよね。
サラダや天ぷらなどもいいのですが、ここはやっぱりしょうゆ味のがっつりしたおかずに仕上げたいです。
簡単なレシピを記載しておくので、よろしければ試してみてください。
ごぼうと椎茸の甘辛煮
- 下ゆでしたごぼう100gをサラダ油をしいたフライパンに入れ、油となじませます。
- 薄切りにした椎茸2枚を加えてさっくり混ぜたら、水100cc、酒50cc、しょうゆ大さじ1、砂糖大さじ1、みりん大さじ1、和風だしの素小さじ1を加えて、汁気がなくなるまで煮詰めます。
- 仕上げに七味といりごまを散らしたら出来上がりです。
甘辛い味付けなので、ごはんのお供にぴったり。
きのことごぼうで繊維もしっかり摂れるので、美容にも良いメニューです!
椎茸がなかったらえのきやしめじでも代用できますよ。
食物繊維がたっぷりとれるので、日々の食卓に取り入れたい常備菜ですね。
きのこは火が通りやすいですが、生で食べると食中毒になることがあるので、きちんと加熱しましょう。
ほっとする家庭の味!根菜の煮物
- 乱切りにして下ゆでしておいたごぼう1本と、アクを抜いたれんこん250gを、油を熱した鍋に入れて炒めます。
- 軽く油をなじませたら、乱切りにしたにんじん180gと、しいたけ8枚を加えて炒めます。しいたけはそぎ切りにしてもいいですし、丸のまま軸をとったものでも構いません。
- しっかり食材に油がなじんだら、さつま揚げを一口大にカットしたもの300gを加え、だし汁400ccを加えて、煮立たせます。
- 煮立ったら弱火にして、砂糖大さじ2、しょうゆ大さじ2を加えて、しゃもじで混ぜます。
- そのままやわらかくなるまで煮詰めたら出来上がりです。
煮物は難しい、と敬遠されがちですが、だしの素をつかっただし汁を使用すれば簡単ですし、アレンジもかなり効きます。
さつまあげの代わりにお肉を使ってもいいですし(その場合アクをしっかり取ってください)、青みが欲しければ、ゆでたインゲンや絹さや、冷凍のえだまめなどを混ぜる方法があります。
甘めが好きな人はみりんを足してもいいですよ。
元気満点!ごぼうとこんにゃくと牛肉の煮物
- アク抜きをしたこんにゃく1枚分を食べやすい大きさにカットし、ごま油で炒めます。
- そこにささがきにして下ゆでしたごぼう1本ぶんと、牛肉100gを加えて、肉の色が変わるまで炒めます。
- 砂糖大さじ2、しょうゆ大さじ2、料理酒大さじ2、みりん大さじ1を加えて、しっかり具材と絡め、味を染み込ませたら出来上がり!
一度ごぼうを下ゆでしているので、味がしみこむのが早く、時短になります。
ごぼうもこんにゃくも繊維質がたっぷりなので、整腸効果が期待できます。
体の毒素を排出するとお肌もきれいになるので、お通じがない時などにぴったりのレシピです。
簡単な上に冷めても美味しいので、お弁当などにも適しています。
作り置きしておけば、ささっとご飯を済ませたい時や、急な来客の時などに便利ですね。