ふきのとうってなぜ苦いの?苦みを取る方法はあるの?
この記事では、ふきのとうはなぜ苦いのかについてお話します。
苦みを取る方法が知りたいという方は良かったら参考にしてみてくださいね。
もしかすると、ふきのとうが苦くて食べられないという家族のお悩みをちょっと解決するお手伝いができるかもしれません。
目次
ふきのとうは何故にがいの?
ふきのとうの苦みは結構強烈なので、好き嫌いも分かれる食べ物かと思いますが、このふきのとうの苦みの原因となっているのは、三つのポリフェノールです。
ポリフェノールと言えば、抗酸化作用のある成分ですが、チョコレートの原料であるカカオも苦み成分のポリフェノールが、ワインにも渋みのポリフェノールが含まれていたりします。
もちろん、苦みであったり渋み、エグミはそれぞれのポリフェノールの種類によって違いはありますが、ふきのとうに含まれるポリフェノールもなかなかの苦みがあるようです。でもその分、栄養価が高く健康にとてもいいんですよ!
①フキノール酸
まず一つ目は「フキノール酸」と呼ばれるポリフェノールです。
フキノール酸は花粉症の症状を軽くする効果があるということで、抗アレルギー作用が期待できます。
②ケンフェロール
二つ目のポリフェノールは、「ケンフェロール」です。ケンフェロールは発がん物質を抑制したり、免疫力を高める効果が期待できます。
③アルカロイド
アルカロイドは、肝臓や腎臓の働きを良くする効果があるため、デトックス効果が期待できますよ!
苦くないふきのとうってあるの?
苦くないふきのとうがあれば、その方が食べやすいに越したことはありません。
でも、苦くないふきのとうは残念ながらありません。
むしろ、「ふきのとうの美味しさはこの苦みにあり」という方も多いのではないでしょうか?
私の実家の父も、まさに「ふきのとうは苦くなければ美味しくない!」という人で、雪解けの季節にはしょっちゅうふきのとうを摘んできますよ。
ただ、苦くないふきのとうはありませんが、苦みの少ないふきのとうはあります。
苦みの少ないふきのとうを収穫してみてください。
苦みの少ないふきのとうの収穫には、いくつかのポイントがあります。
①出来るだけつぼみのものを
ふきのとうは、土から顔を出したてのつぼみの状態を摘めば、苦みは少ないです。
成長してしまって、すっかりつぼみが開いてしまっている状態のふきのとうは、かなり苦いので食べるのを苦痛に感じてしまうかもしれません。
実家の父も、出来るだけふきのとうはつぼみのものを採った方が良いと言っては、まだ開いていないつぼみのふきのとうをよく採って帰りますよ。
葉が閉じているものを選んで採るのがおすすめです。
②鮮やかな緑のものを
ふきのとうの中には、黒ずんでいるものもあります。
黒ずんでいるものは時間が経っているので、エグミや苦みが強くなってしまいます。
③出来るだけ新鮮なうちに!
ふきのとうは、収穫したら出来るだけ早く食べるのがおすすめです。
収穫した後時間が経ち過ぎてしまうと、アクや苦みが増えてしまうので、出来るだけ新鮮なうちに食べましょう。
調理をしてもにがいまま?
ふきのとうは、調理過程で苦みを軽減することができます。
ただ、完全に苦みを全て取り除くことができるわけではありません。
「ふきのとうは苦みがあってこそ」という方が多いですし、ちょっとした苦みことがふきのとう料理のアクセントと考えてもいいのではないでしょうか。
よく言われるのが、天ぷらにすることでふきのとうの苦みは軽減されます。私もふきのとうの苦みは結構苦手ですが、天ぷらにしたふきのとうは、香ばしさの中にちょっとした苦みがアクセントになって大好きです。
苦みを取る方法はあるの?
①茹でる
苦みを取る方法として代表的なのが、ふきのとうの下処理の状態で「茹でる」方法です。
ふきのとうを5分ほど塩を加えたお湯で茹でて冷水にとることで、色鮮やかさは残しつつ、苦みは軽減されます。あく抜きにもなるのでおすすめですよ。
ふきのとうを茹でて冷水にとったら、時間があるのであれば、一晩おいておくとかなりえぐみも苦みも軽減されます。
②水にさらす
ふきのとうを茹でると食感が悪くなるのが嫌だという場合は、水に一晩以上漬けておいても、苦みはちょっと軽減されますよ。
この場合は水が汚れたらかえてくださいね。
ふきのとうはあく抜きをしたほうが安心
ふきのとうは体にいいのですが、動物や昆虫から食べられないようにするための、天然の毒を持っています。
だから、出来るだけ収穫したらあく抜きをしてから食べると、安心ですよ!
ただ、実家ではふきのとうを天ぷらにする時は、あく抜きをせずにそのまま天ぷらにして食べています。
いったん茹でてしまうとサクサク感が損なわれ食感が悪くなりますし、なぜか天ぷらにしたらあく抜きをしていなくてもアクも苦みも気になりません。
でもふきのとう味噌を作る時は、いったん茹でて冷水につけてからの方が、苦みだけでなくえぐみも少なくなるので美味しく感じられます。
だから、調理によって使い分けてみてはいかがでしょうか?
参考資料:農林水産省 ふき・ふきのとうはあく抜きして食べましょう