収穫したての安納芋は寝かせた方が良いの?時間と寝かせ方は?
この記事では、収穫したての安納芋を寝かせた方がいいのかどうかについて、お話します。
収穫したての安納芋を食べてみたら、思っていた以上甘くなくてショックを受けたことのある方、あるいはこれから安納芋を収穫しようと思っている方は、良かったら参考にしてみてくださいね!
目次
収穫したては美味しくない?
収穫したての安納芋は美味しくありません。
これは安納芋だけでなく、他のさつまいもでも言えることです。
収穫したてのさつまいもを、その場でホイルに巻いて焼き芋にしたりしますが、「あんまり美味しくないな」と感じたことはありませんか?
娘たちが通っていた幼稚園でも、さつまいもを収穫してもすぐには焼き芋にしたりしていませんでしたし、実家の祖母も収穫してすぐにさつまいもは美味しくないと言っていました。
収穫した安納芋は、寝かせる必要があるんです。
寝かせる理由は?
安納芋を寝かせる理由は、安納芋を熟成させるためです。
安納芋の発祥の地である種子島の農家では、収穫した安納芋を1か月~2か月熟成させてから出荷しています。
これは寝かせることによって、βアミラーゼが活性化し、デンプンを糖に変化させるためです。デンプンが糖に変化すると甘みがすごく強くなります。
だから、安納芋を収穫したら寝かせたほうがいいんですよ。
どうやって寝かせるの?
安納芋を寝かせる方法は簡単ですが、いくつか注意点もありますので、気を付けてくださいね。
① 天日干しする
安納芋を収穫したら、表面の土は洗い流さずそのまま天日干しをして土を乾かしましょう。
2日~3日くらいお日様にあてるとよく乾きます。
② 陰干しする
天日干しした安納芋は、1週間ほど陰干しをすると、余分な水分をしっかり抜くことができ長持ちしやすくなります。
私の実家でも、収穫後のさつまいもは天日干ししてから納屋で1週間くらいおいていますね。
③ 洗わず、1つずつ新聞紙に包みます。
安納芋にかぎらず根菜は洗ってしまうことによって、水分を含んでしまうため、腐りやすくなります。
また洗った際に表面に傷がついてしまうと、そこから乾燥したり腐敗してしまうので、収穫したての安納芋は洗わないようにしましょう。
あとは乾燥させないように、新聞紙で包みます。
④ 米袋や段ボールに入れる
1つずつ安納芋を新聞紙に包んだら、米袋や段ボールに入れます。
米袋や段ボールは紙でできているので、通気性が良いです。
それによって、安納芋が呼吸してこもった湿気が溜まりにくく腐るのを防ぐことができるんです。
逆にビニール袋に入れてしまうと、安納芋が呼吸して湿気が溜まりやすくなり腐ってしまいます。
出来れば米袋や段ボールに入れて寝かせるようにしましょう。
⑤ 13度~15度の冷暗所に寝かせる
気温が13度~15度の場所が、安納芋を寝かせるのにぴったりの環境です。
安納芋は寒さに弱く、気温が5度以下になってしまうと、低温障害を起こしてしまうことにもなるので、出来るだけ10度以下の寒い場所に置かないようにしましょう。
冷蔵庫もダメですよ。
また、安納芋は出来るだけ冷暗所の湿度が80%くらいになるところに寝かせると、乾燥を防ぐことができます。
床下や納屋、押し入れ、廊下などが良いのではないでしょうか。
寝かせる期間は?
安納芋を寝かせる期間は、2週間~3週間が目安になります。
室温・湿度を一定に保つことができる環境であれば、1か月~2か月寝かせることによってより甘く美味しくなる安納芋ですが、安納芋を育てる農家では安納芋を収穫後の保存は、室温も湿度も徹底管理しています。
一般家庭で室温・湿度を一定に保ち続けることは難しいです。
更に、安納芋自体は他のさつまいもに比べて水分が多いため、腐りやすい特徴があります。
ですから、あまりに長く寝かせすぎると、乾燥しすぎたり逆に腐ってしまったりなりやすくなってしまうのでご注意ください。
注意すること
安納芋は寝かせることによって甘くなりますが、温度と通気性に気を付けなければ腐ったり乾燥してしまいます。
ですから、涼しい時期に13度~15度の場所で2~3週間寝かせたら、食べるようにしてくださいね。
また、寒い地域は朝晩の冷え込みによっては10度以下になる場合もあるかもしれません。
その場合は、新聞紙に包んで発泡スチロールの容器に入れるとか、室内の温かい場所に置くようにしてみてください。
その際には、発泡スチロールの蓋の部分は開けておき、通気性をよくするようにしましょう。
安納芋の芽には毒はない
安納芋は湿度が20度以上の環境になると、発芽してしまいます。
ですが、発芽してしまった安納芋でも、ジャガイモの発芽に毒素が含まれているようなことはないので、食べても問題はありません。
もちろん、発芽する前に食べてしまうのが一番美味しく食べられますが、もしも安納芋から発芽していても、かびたり腐っていない場合は問題なく食べられますので、諦めずに食べてみてくださいね。