筍はあく抜きしないとどうなる?米ぬかがないとあく抜きはできない?
春になると筍が美味しい季節になりますが、筍ってあく抜きしないとどうなるのかご存知ですか?
一見あく抜きは面倒だし、米ぬかがないとあく抜き出来ないと思われるかもしれませんが、実際はどうなのでしょう。
この記事では、筍はあく抜きしないとどうなるのか、また米ぬかがないとあく抜きできないのかについてお話します。
これから筍を調理しようと思っている方は、ぜひ参考にしてみてくださいね!
目次
あく抜きしないとどうなるの?
(1)収穫してすぐの筍の場合
あく抜きをしなくても、食べられる筍があります。
それは、「抜いてすぐの筍」です。
抜いてすぐの筍は、えぐみもなく生でも食べられるくらいとっても甘くて美味しいです。
当日土から抜いた筍で、太陽光を浴びておらず、穂先が黄色く閉じているものが、収穫してすぐの目安になりますよ。
また筍の色が白く、筍のイボイボした部分が白かったり、ピンクの薄いものというのも、参考にしてみてくださいね!
(2)収穫から時間がたった筍の場合
収穫から時間が経てば経つほど、筍から「シュウ酸」や「ホモゲンチジン酸」といった、あくの元となる成分が作り出されていきます。
スーパーに並んでいる筍も、収穫から時間が経っているため、あくが強くなってしまっているんです。
収穫から時間がたった筍を口にすると、苦みやえぐみが強くて食べられたものではありません。
米ぬかがないとあく抜きできない?
(1)どうして米ぬかが筍のあく抜きに効果的なの?
筍のあく抜きアイテムとして有名なのが、「米ぬか」です。
どうしてこの米ぬかが、筍のアク抜きにぴったりなのでしょうか?
それは、筍を収穫した瞬間から出始めるえぐみの原因「シュウ酸」は、米ぬかに含まれるカルシウムによって、えぐみを感じさせない成分へ変換されるためです。
さらに嬉しい効果として、米ぬかの甘さと風味が筍に移って、旨みがアップするというのも、米ぬかを使って筍のあく抜きをする理由の一つです。
(2)米ぬかがない場合は?
米ぬかが筍のあく抜きに効果的だということは分かりますが、実際自宅に米ぬかが無いという方は多いのではないでしょうか。
スーパーにも米ぬかを見つけることが出来なかったという場合には、「あく抜き出来ないのでは?!」と焦ってしまいますよね?
そんな時には、米ぬかとは別のアイテムを使って、筍のあく抜きが出来ちゃうんですよ!
それは、「お米・お米のとぎ汁」・「重曹」・「大根おろし」です。
米ぬかの代わりに、「お米・お米のとぎ汁」・「重曹」・「大根おろし」を使うことで、手軽に筍のあく抜きが出来るのでやってみましょう!
簡単な方法を教えて!
(1)圧力鍋
圧力鍋を使うことで、簡単に筍のあく抜きが出来ます。
通常、筍のあく抜きをする場合は、まず皮を2~3枚剥き、穂先を斜めにカットして、穂先に切れ込みを入れて下処理をします。
そして米ぬかやお米・お米のとぎ汁、重曹を水と一緒に鍋に入れて、40分~1時間煮込まなければなりません。
でも圧力鍋を使えば、鍋に筍とあく抜きアイテム・水を入れて圧をかけ、15分ほど煮込むだけなんです。
あとは火を切って冷めるまで待ったら、出来上がりです。
(2)カットで時短
筍のあく抜きをする際に、時間が無かったり、大きな鍋がない場合には、筍をカットする方法が挙げられます。
筍を2~3等分にカットしたら、鍋に1リットルの水を入れて重曹を小さじ1加えて火にかけます。
弱火で30分~40分ほど加熱をしたら、火を止めてそのまま放置して冷めるのを待ち、出来上がりです。
この方法で米ぬかを入れてしまうと、筍の間に米ぬかが入り込んでしまうため、取り除くのにかえって手間がかかってしまいます。
なのでこの場合は、米のとぎ汁か重曹を使った方が、後が楽になりますよ。
(3)大根おろし
以前NHKのためしてガッテンを見ていたら、筍のあく抜きに大根おろしを使っていました。
皮つきの大根おろしを3分の1本ぶん作って、おろし汁に同量の水と1%分の塩を加えます。
そこに皮を剥いて調理に使う大きさにカットした筍1本分を入れて、2時間~3時間置いておくと、ある程度のあくが抜けます。
浸けておくだけで、あく抜きが出来るのでとっても簡単ですね!
使う際には、水で洗って使用します。
ただ、茹でるほどには、あく抜きの効果が期待できないようなので、出来るだけ収穫してから時間が経っていない筍に使った方が良さそうです。
時期や筍の種類によって、あく抜きのやり方は変わるの?
「孟宗竹」や「淡竹」といった、一般的に市場に出回る筍は、早い時期だと3月~、遅い時期だと6月頭まで収穫することが出来ます。
孟宗竹や淡竹は、米ぬかや米のとぎ汁などを使って、じっくりあく抜きをする必要がありますよ。
一方で種類によっては秋に収穫できる「四方竹」や、夏に収穫できる「寒山竹」といった筍もあるんです。
この、秋に収穫できる四方竹は、米ぬかを使わず水で茹でるだけであく抜きができます。
ただし、あくが強いため、しっかり茹でることがポイントになりますよ!
また夏に収穫できる寒山竹は、生でも食べられるくらい柔らかく、あく抜きの必要がありません。
筍の時期というよりは、筍の種類によってあく抜きのやり方は変わってくると思っておくといいですね。
あく抜きした筍は美味しく保存!
せっかくあく抜きした筍は、美味しく保存をしましょう。
あく抜きした筍を保存する際には、筍が完全に浸るような容器に筍を入れた状態で、水に浸けます。
あとは、蓋をして冷蔵庫で保存しましょう。
水にしっかり浸けておき、時々水を替えることで、1週間程度保存が可能となりますよ!
また食べきれないなと思ったら、早い段階で味付けをしてしまい、一食ずつジップ袋に入れて、空気を抜いて保存をしましょう。
そうすることで、いつでも美味しく食べることが出来ますよ!
この冷凍保存をする場合は、2週間~1ヶ月以内に食べきってしまうのがポイントになります。
いくら冷凍庫で保存をしているからといっても、長く冷凍庫に保存していては冷凍焼けや劣化が心配です。
でも冷蔵保存をするよりも保存が効くので、量が多い時にはぜひ冷凍庫での保存を選択してみてくださいね!