菱の実ってどうやって食べるの?どんな味?生でも美味しいの?
この記事では、菱の実についてお話します。
菱の実の食べ方や、味について詳しくお伝えしたいと思いますので、食べてみたいと思っている方や気になる方は、良かったら参考にしてみてくださいね。
目次
菱の実って、そもそも何?
菱の実は、葉が菱形をした水辺に浮かぶミソハギ科の植物になる実のことです。
水面に葉を広げる植物と言えばハスをイメージしますが、菱もまた水面に葉を広げる植物で、夏になると池や沼にぎっしり生える地域もあるようですね。
菱は葉先がギザギザしている菱形の葉っぱが特徴で、夏になると白いかわいらしい花を咲かせます。花が散ると、鋭い2本のとげのある硬い実がなるのですが、それが菱の実です。
種類によっては、大きかったり小さかったり、鋭いとげが4本あったりするんです。
菱の実は一見、厳ついですが、皮をむいたら白くてハート型のかわいらしい形が出てくるのでそのギャップにちょっとびっくりしてしまいます。
どうやって食べるの?
菱の実を調理に使う場合は、まず一晩水につけてアク抜きをします。
あとは、水から10分~30分ほど茹でます。
この10分~30分というのは、再加熱して調理する場合だと10分程度で茹で上げ、そのまま茹でておつまみとして食べるなら20分~30分が目安になりますよ。
外皮は硬いので、くるみ割り器や栗剥き器があるとむきやすいですが、ない場合は包丁やナイフを使って手を切らないように外皮をむきましょう。
下記は菱の実の調理例です。
①揚げ物
茹でて外皮をむいた菱の実を、軽く素揚げしてお塩を振って食べるというシンプルな調理法です。
クレイジーソルトでもいいですね。おつまみにぴったりです。
②炒め物
菱の実を茹でて殻をむいたら、濃い味付けで他の野菜やお肉と一緒に炒めても美味しいです。
③おこわ・炊き込みご飯
菱の実の皮をむいたら、おこわや炊き込みご飯を炊く要領で、具として使ってみてください。
ホクホク感があって、優しい甘みが引き立ちます。
どんな味がするの?
菱の実は英語で“Water Chestnut(水栗)”と呼ばれます。
そこから味を想像していただけるかと思いますが、食べた方の感想をいくつか挙げてみたいと思います。
・栗の味
・落花生の味
・ジャガイモの味
・栗とクワイの中間の味
・あっさりしてほんのり甘みのある味
・レンコンの味
・トウモロコシの味
・野性的でややえぐみのある味
茹でた菱の実は、ホクホクして栗のような甘さだと感じる方が多いようで、癖になるようなほんのりした甘さが特徴のようです。
生でも食べられるの?
徹底管理されて作られた菱の実なら、生で食べることができるかもしれませんが、自生している菱は生で食べないようにしましょう。
というのも、綺麗に洗っても殻の中に寄生虫が入っていることがあるためです。
ただ、菱の産地で生産者から生でも食べても大丈夫とされる菱の実は、梨みたいな甘さがあるとたとえる人もいます。
どこで売ってるの?
菱の実を見かけることは、あまりないのではないでしょうか。
①道の駅・農産物直売所
もちろん菱が自生している地域によっては、収穫して道の駅や農産物直売所に売りに出されることがありますが、それも珍しいと言えます。
スーパーではまず見ないですね。
とりあえず、池が近くにある道の駅や農産物直売所をチェックしてみてください。
菱自体は日本全国に自生しています。
ちなみに、私の主人がよくバス釣りに行く兵庫県の池にも、夏になると菱が大量発生します。
主人は落ちていた菱の実がスニーカー越しに足の裏に刺さり、負傷して帰ってくることがよくありますよ。
そのたびに「今日も"まきびし"踏んだ」と言っています。
ですから、菱は結構身近なところにあるんです。
もしかすると近くの池に、自生しているかもしれませんのでチェックしてみてはいかがでしょうか。
私も次の夏は、主人に菱の実を見つけたら持って帰ってもらおうかなと思います。
②産地
菱の実は佐賀県神埼市、福岡県大木町、神奈川県秦野(はだの)市などで収穫されており、佐賀県神埼市は菱の実の産地で、加工品も多く作られています。
福岡県大木町や神奈川県では、道の駅や農産物直売所でも販売されることがあるので、旬の時期に問い合わせてみてはいかがでしょうか。
その土地のJAでも何か情報を得ることができるかもしれませんので、良かったら問い合わせてみてくださいね。
ちなみに菱の実は9月下旬~10月下旬に収穫されるものが多いため、その時期に併せて問い合わせるのがおすすめです。
③インターネットショッピング
楽天市場をはじめとするショッピングサイトでも、旬の時期に出店している農家がありますが、希少な食べ物なのであまり多く
出回ることはありません。
乾燥させた漢方として出回っている菱の実は、インターネットでも手軽に購入することができますよ。
お茶として飲むことができます。
菱の実は色んな使い方がされている
・お茶
・漢方薬
・お菓子
・焼酎
・化粧品
・工芸品
菱の実は、菱の外皮にたくさんのポリフェノールが含まれていることが研究によって分かり、色んな活用がされています。
また菱の種類の中には、オニビシやヒメビシがありますが、これらは乾燥させて忍者の撒菱に使われていたとも伝えられているほどです。
主人が冗談半分で「まきびし」と言っていたのは間違いではなかったようですね。
そしてひな祭りでもおなじみの“菱餅”も、菱の葉がモデルになっているんです。
実は身近で珍しい菱の実を見つけたら、ぜひ食べてみてくださいね!