新盆はしないとダメ?一周忌と一緒でいいの?

この記事は約9分で読むことができます。

新盆はしないとダメ?一周忌と一緒でいいの?

この記事では、新盆をしないとダメなのか、また一周忌と一緒でいいのかについてお話します。
亡くなったご家族の新盆を迎えられる方、また興味のある方は、ぜひ参考にしてみてくださいね!

目次

そもそも新盆って何?

“新盆”とは、家族や親せき・友人など自分にとって近しい人が亡くなった後、初めて迎えるお盆のことを言います。
更に細かく言うと、亡くなって四十九日を過ぎて初めてのお盆です。

四十九日の法要が終わっていない場合は、翌年が新盆となるので注意してくださいね。

お盆自体、年に1度死者が戻ってくるのを迎える準備をして迎えますが、新盆に関しては仏様になって初めて家に戻ってくるので、普通のお盆よりも丁寧に盛大にお迎えする、と捉えると良いのではないでしょうか。

新盆はしないと駄目なもの?

新盆をするかしないかは、各家庭の事情によって考え方に違いがあります。

特にこれまで実家で新盆を盛大にする風習がない家庭もありますよね?
実は私の実家がある地域もそうです。

一方で新盆は親族一同を招いて、盛大に行うものという地域だってあります。

でも根本は亡くなった家族を供養するとか、新盆で初めて仏さまになって帰ってくるので、自分の中で区切りをつけるものとして、自分なりに大事に過ごされたらいいのではないかなと、仏壇を持たない私は思います。

また、新盆をしないといけないと考えるお寺もあれば、新盆は必要ないというお寺もあります。
更に言えば、自分たちはやらなくてもいいと思っているけれど、親族はやるべきと思っているという食い違いもあります。

わだかまりを残さないためにも、よく話し合って、新盆をするかしないか決めると良いでしょう。

一周忌と一緒にしてもいいの?

新盆と一周忌の時期が近く、2度も親族が集まれないという場合がありますよね?
そんな時、出来れば新盆と一周忌を一緒にしたいと思う方は多いのではないでしょうか。

親戚が遠くにいて、なかなか2度も集まれないなどといった事情があれば、お寺に確認してみましょう。
一周忌と新盆を一緒にしても問題ないと言ってもらえるお寺であれば、一周忌と新盆を一緒にしてもらえますよ。

ただ、その場合はお盆にみんな集まりやすいからと、お盆に新盆と一周忌の法要をお願いしたいと依頼しても、お寺の忙しい時期なので日にちをずらすよう勧められることも多いです。
なので、事前によくお寺や親族の都合と併せて検討してみてくださいね。

またお寺によっては、一周忌と新盆を別々に行わなければならないというお寺もあります。
その場合は新盆のお経をあげてもらうのは家族で対応し、一周忌を親族に参列してもらうという方法でいいのではないでしょうか。

一緒にする場合、別々にする場合、どちらにしても親族に丁寧に連絡をしておくと、後々トラブルにならないのでおすすめです。

どこでするもの?

新盆を催す場所は、地域や家庭によって違いがあります。

①自宅

基本的に、新盆の法要を催す場所は自宅です。
というのもお盆自体、ご先祖様が1年に1度自宅に帰ってくるのを迎えるというものです。
だから、ご先祖様が帰ってきたその場所で新盆の法要を行うというのが、通常となりますよ。

②菩提寺

最近は集合住宅や駐車場がないので、法要をするのに家に人を招き入れることができないという事情から、菩提寺で法要を執り行うという家庭も非常に多いです。
事前にお寺と相談をして、早めに日程を決めた方がいいですよ。

③斎場

斎場は葬儀の場としてだけではなく、法要を執り行うこともできます。
故人の葬儀で利用した斎場であれば、どんなところか分かっているので安心して利用することができますね。

新盆の法要をしたいけれど、場所がなくて困っている場合は、一度問い合わせてみてはいかがでしょうか。
斎場なら、会食の手配や引き物の用意もしてもらえるので、お金はかかりますが負担が減ってとても便利です。

何をすればいいの?

新盆は法要と会席を行うことが多いです。

①法要

日にちの調整

事前にお寺に相談して、日にちを調整する必要があります。
お盆の忙しい時期なので、出来るだけ早めに相談をした方が、余裕を持って日にちを決めることができますよ。

日にちが決まったら、参列を予定している親族に案内を送ります。

お経をあげてもらい、説法を聞く

新盆に限らず、お盆になるとお寺さんが来てお経をあげてもらう家庭は多いですよね。
私の実家も、毎年お盆になると毎年お寺さんに来ていただいて、お経をあげてもらっています。

法要の場合も、お寺さんに来ていただきお経をあげていただいたら、説法を聞きます。
お布施を用意するのを忘れないようにしましょうね。

②会食

新盆で法要を執り行ったら、その後仕出し屋さんで料理を注文して自宅で会食をしたり、レストランや食事処を予約して食事をしたりする家庭も多いです。

事前にどうするか考え、会食をする場合は早めに予約をするようにしておきましょうね。

③新盆のお返しを用意する

新盆は親戚やご近所の親しい方たちから、“御仏前”や“御供”として、お金や提灯などをいただく機会が多いです。
その際に、お返しの“引き物”を用意して渡す必要がありますよ。

私の実家でも、親戚が柄物の盆提灯を用意して、それに対して母が引き物としてタオルケットを返していました。

またご近所さんが「線香代」をいただいたり、お線香だったりろうそくをお供えしてくださるのですが、それに対しても引き物としてコーヒーセットを用意して返していましたよ。

④盆飾りを用意する

地域によって用意する盆飾りは違いますが、近所の方や親せきの方に聞きながら準備をするといいですよ。

仏壇の前に盆棚と呼ばれる棚を用意して、キュウリやナスに割り箸を指して、馬や牛にみたてて飾る地域もあります。
私の実家ではそういった風習はなかったのですが、娘が幼稚園に通いだしてから、園で作るのを見て「こんな飾りをお盆に作るんだな」と驚きました。

その他にも、私の育った地域では、新盆に親族が柄物の盆提灯を用意しますが、新盆を迎える家族は白い提灯を用意する風習があります。

⑤迎え火・送り火

地域によっては、お盆初日に日中お墓参りをしてから、夕方に迎え火を焚いてご先祖様を迎えるという風習があります。
そしてお盆最終日の夕方に、ご先祖様を送り出す送り火を焚きます。

ちなみに私の実家では、迎え火・迎え火の風習がありません。
日中お墓参りをしたら夕方、縁側の窓を開けてご先祖様が入ってくることが出来るようにすると祖母から教わって育ちました。

地域によって風習は違う

新盆は地域や宗派によって、やり方が異なります。

ちなみに、私の実家では新盆は自宅で特に特別な法要はしません。
提灯を購入したりいただいたりして飾りますが、通常のお盆の通りに過ごします。

その代わり、夜になると地域の盆踊りがあるのですが、その開始前に会場の一角で新盆を迎えるその地域の家族が集まり、お寺さんに来ていただいて合同でお経をあげていただきます。
それが私の育った地域の新盆です。

だから、新盆の法要や会食をするかどうか迷っているのであれば、地域の風習や宗派にのっとって執り行うと間違いないのではないでしょうか。