冷凍した肉はそのまま調理しても大丈夫?解凍してからの方がいいの?
冷凍した肉を解凍する時間もないし、そのまま使ってしまいたい時ってありますよね。
でも冷凍した肉ってそのまま調理しても大丈夫なのか、気になりませんか?
冷凍したお肉をそのまま調理する場合、ちょっとしたポイントを押さえておくと解凍しなくても美味しく食べることはできます。
逆に、解凍した方が美味しい場合もあるんです。
どんなことに気を付けて冷凍したお肉を扱えばいいか、ぜひ参考にしてみてくださいね。
それでは1つずつみていきましょう。
目次
そのまま焼いても大丈夫?
冷凍したお肉をそのまま焼いても、問題はありません。
ただ、肉の形状や種類によっては、焼きムラが出来たり肉が固くなりすぎてしまうので注意が必要です。
最近ではテレビで冷凍したまま牛のステーキ肉を焼いた方が断然ジューシーで美味しいという特集もよく見かけます。
このテレビの方法と言うのが、まず冷凍したままのお肉を油を敷いたフライパンでしっかり熱した強火で両面焦げ目がつくまで焼いて、肉汁を閉じ込めてしまいます。
あとは蓋をして2分蒸し焼きにして火を止め、5分間放置するんだそうです。
私もこれをやってみたんですが、もともと私はしっかり焼きたい方なので、ミディアムとかレアではちょっと食べられず、結局余熱の5分間プラス5分くらい加熱してお肉は硬くなっちゃいましたね。
なので、ぶ厚めのお肉を焼く時には、出来るだけ前日から冷蔵庫に移して解凍してから使います。
肉を解凍すると、肉の水分や旨みがつまった“ドリップ”が沢山出てきてしまうので、その分加熱するとちょっと硬くなってしまいがちですが、解凍しきらずの状態で強火で両面焼いてからじっくり火を入れると美味しく食べられますよ。
薄切り肉の場合は、冷凍のまま焼いても強火だと比較的早く火が入るので気になりません。
それぞれうまく使い分けるようにしています。
煮物や鍋料理の場合は?
煮物や鍋料理なら、煮込むので解凍しなくても冷凍した肉のまま投入してもよさそうに思われがちです。
確かに、冷凍したまま煮物や鍋料理など長く加熱するものに入れる場合は、肉を解凍する時に出てくるドリップを防ぐことができるので、旨みも損なわずパサつきの少ないお肉の状態で食べることができます。
ただ、この場合はポイントを押さえておきましょう。
鍋料理の場合は、カットされた状態の冷凍肉や、スライスされている冷凍肉をしっかり沸騰させた鍋のつゆに入れれば大丈夫です。
冷たい鍋つゆの中にお肉を入れてしまうと、温まっていく過程でドリップが出てくるので肉の臭みが鍋つゆに溶けでてしまいます。
だからしっかり鍋つゆを煮たたせた所に肉を加えた方が良いですよ。
煮物の場合も、煮立たせた所に冷凍したままのお肉を投入するか、始めに冷凍のまましっかり炒めて肉の表面の色が変わってから煮ると美味しく煮物を作ることができますよ。
筑前煮やカレーを作る時には、冷凍のまま炒めてから使っていますが美味しく出来ます。
揚げ物の場合は?
揚げ物に冷凍の肉を使う場合は、中までしっかり火が通っているかどうか注意しなければなりません。
(1)とんかつ
冷凍したとんかつを揚げる場合、揚げ過ぎると固くなりますし、始めから強火で揚げてしまうと外だけ焦げて中が生ということになってしまいます。
火が弱すぎるとパンクしたり仕上がりがベチャッとしてしまいます。
だから170度にして、じっくり揚げていきますよ。
この時、たっぷりの油で揚げること、一度に沢山入れて温度を下げないことが美味しく揚げるポイントになります。
パン粉をつけた状態で冷凍したお肉を解凍してしまうと、ドリップが出てきてベチャッとした衣になったり、水分で油跳ねが激しいです。
解凍して調理しないようにしましょうね。
(2)鶏の唐揚げ
鶏の唐揚げを作る際、下味をつけて冷凍している場合は一度解凍して、キッチンペーパーでドリップや調味料を拭き取ってから片栗粉・小麦粉をまぶして揚げましょう。
下味をつけていない場合は一度解凍して肉から出たドリップをよく拭き取ってから下味をつけて、揚げるといいですよ。
とんかつと同様に、たっぷりの油で揚げるようにして、一度に沢山凍ったままのお肉を入れて温度を下げないようにしてくださいね。
唐揚げの場合は下味をつけて冷凍しておくより、揚げて冷凍した方が美味しいのではないかと私は思っています。
いつも私は面倒なので、鶏の唐揚げもとんかつもいっぺんに揚げてから冷凍して、お弁当の時に解凍して入れたりしていますよ。
肉の種類で違いはあるの?
(1)牛肉
品質管理の徹底されている厚切り肉や固まり肉を調理する場合、肉の外側をしっかり焼いて加熱すれば、中がレアやミディアムでも食べられます。
冷凍をわざわざ解凍してしまうと、中からドリップが流出して旨みが抜けて固いお肉になってしまうという考え方もあるため、一概に解凍した方が美味しいというわけでもないようです。
でも安全に口にするためにも、ある程度の加熱は必要なので、中が冷たいままでも大丈夫というわけではありません。
ステーキ屋さんでもステーキの中心に75度の熱は通しています。
また、ホルモンをはじめとする他の部位に関しては、しっかり加熱しなければ命に係わる食中毒にもなりかねないので注意してくださいね!
(2)豚肉・鶏肉
豚肉・鶏肉の場合は牛肉と違って、しっかり中まで火を通して食べなければ食中毒の危険があります。
ただ、カットしない鶏肉や豚肉を1枚丸々焼く際に、中まで火をしっかり入れようとすると、どうしても外側に火が入りすぎてお肉外側が硬くなりすぎてしまいがちです。
鶏肉や豚肉のステーキを作る場合は、しっかり解凍をしてから焼いた方が、中までしっかり火が通るので、私は解凍て調理することの方が多いです。
豚の薄切り肉を使う場合は、強火で炒めれば冷凍したままでも問題なく使えますよ。
豚肉・鶏肉を煮る場合は、冷凍のまましっかり焼き色を付けてからじっくり中まで火を通ながら煮れば、肉汁を流出させるのを防ぎ、臭みもとれるので美味しく食べられますよ。
解凍するならこの方法がベスト!
(1)冷蔵庫
冷蔵庫でゆっくり時間をかけて解凍するのがベストです。
温度の変化が一番少なく自然解凍することができるので、美味しくお肉を食べることが出来ますよ。
解凍するとドリップと呼ばれる液体がお肉より出てきてしまいます。
これはお肉の水分ですが、お肉の臭みだけでなく旨みもつまっているんです。
だからドリップが沢山出てしまうとパサパサしてしまいますし、旨みも少なくなってしまいます。
冷蔵庫で温度の変化を与えずに解凍すると、そこまでドリップは沢山出ませんよ。
(2)氷水・流水
時間がない場合は、氷水に袋ごとつけておきましょう
それでも時間がない時は、流水に袋ごとつけて解凍しましょう。
実家ではいつも母が冷凍の魚を解凍するのに流水につけて解凍していますよ。
(3)電子レンジ
その他にも、電子レンジの解凍機能を使う方法もあります。
ここで注意したいのが、電子レンジで温め機能をつかってチンしてしまうと、火が入りすぎてしまいパサパサになります。
必ず解凍機能を使うようにしましょうね。
私は以前は常温で解凍することが多かったのですが、常温だとドリップが沢山でてきます。
豚肉のこま切れなんかはちょっとパサつきが気になりますね。
やはり解凍するなら、冷蔵庫で時間をかけて解凍する方がいいですよ。
しっかり解凍しなくても半解凍でもスライスしやすくなりますし、ドリップが沢山出てしまうのを防ぐことができるのでお試しください。
肉を冷凍する時にも一工夫!
お肉を美味しく解凍するためには、冷凍の際にもひと手間加えることをおすすめします。
お肉を冷凍する場合は急速冷凍しましょう。
家庭用の冷凍庫では、なかなか急速冷凍は出来ないだろうと思われがちですが、冷凍する際にアルミトレイに乗せると早く冷凍することが出来ますよ。
この際にお肉は平らになるように並べて、ラップでしっかり包んでジップ袋に入れましょう。
あとはしっかり空気を抜いて私は更にアルミホイルを巻いてからアルミトレイに置いていますよ。
私はよく、コープの個人宅配を利用してお肉を購入するのですが、コープでは薄切り肉でも一枚一枚がバラバラに凍っているものや、ミンチもそのまま塊で冷凍してあるもの以外に、パラパラな形状で冷凍してある商品もあります。
これがすごく使い勝手がいいので重宝しているんです。
家庭ではなかなかミンチをバラバラに冷凍することは出来ませんが、薄切り肉なんかは薄切りを塊で冷凍するよりはちょっと離して冷凍すると、冷凍する時間も短縮出来ますし、強火でそのまま炒めたりする時なんかにもいいですね。
お肉の冷凍をちょっと一工夫すると、美味しく解凍できるのでぜひやってみてくださいね!