ロックミシンの代用は家庭用ミシンや手縫いでもできるの?
端を綺麗に縫いたい!でもロックミシンを購入するほどでもない・・
出来れば家庭用のミシンでロックミシンのような機能が使えたらいいのに・・
そんな悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか。
家庭用ミシンやその他の方法でロックミシンに代わる方法があるのか?
気になるその方法についてご紹介します。
目次
家庭用ミシンで代用できる?
ロックミシンの大きな役割としては3つあります。
・端の処理
・ニット製品の縫いあわせ
・巻きロック
その中でも一番使いたい機能は「端の処理」ではないでしょうか?
市販の洋服の裏を見ると、綺麗な端の処理がされています。
「布」は縦糸と横糸が編まれて出来ています。
布の端をハサミで切って、断ち切りのまま洗濯をすると当然始末していない布の端は、糸がほどけてきます。
それを防ぐことが「端の処理」の一番の目的です。
布の端がほどけてこないようにすることが目的であるなら、家庭用のミシンでも、ロックミシンの代用が可能です。
方法としては、いくつかありますのでご紹介します。
1.捨てミシン
布と布を縫いあわせるミシン目とは別に、縫い代側にもう一本平行してミシンを掛けることを「捨てミシン」と言います。
縫い代の布端から2~5mm位の箇所に、細かめの針目でミシンを掛けます。その縫ったところを更にもう一回重ねて縫ってください。
この二重のミシン糸が布のほつれのストッパーになってくれます。
2.ジグザグミシン
家庭用ミシンには「ジグザグ縫い」の機能がついているものが多いですね。
この機能を使うと、仕上がりがロックミシンには及ばないまでも、端の処理が出来ます。
この時、ただのジグザグ縫いではなく、直線とジグザグ縫いが合わさった「裁ち目かがり縫い」の機能がある場合はそちらを使った方がより強度が増します。
この機能がない場合は、「捨てミシン」一本と「ジグザグ縫い」の両方で対応が可能です。
3.袋縫い
ほつれやすい布に適していますが、布が何枚も重なるので厚手の生地などには不向きです。
出来上がり線よりも、外側(縫い代側)で、外表に布を合わせて一旦縫います。
そのあとしっかりとアイロンをかけてから、今度は中表にして、出来上がり線をミシンで縫います。
この方法だと、縫い代側が袋状になり、布の端が内側に隠れます。裏から見ても縫い代が見えないため綺麗な仕上がりになります。
4.バイアステープで包む
バイアステープを使う分布が何重にもなるので、厚手の布を縫うことにはやはり向きません。
やり方の注意点は?
布の種類や、作っているものによって、どの方法を使うのがベストなのか、というのは異なります。
ウール製品などの太い糸が組み合わされた布は、端がほつれやすいため、縫い代の始末はロックミシンに勝る物はありませんが、ジグザグ縫いを二重にするなど工夫することで、ロックミシンの代用が可能です。
また、逆にオーガンジーのような薄い布の端を「巻きロック」を掛けたように仕上げたい時は、縫い代の端を二つ折にして一度縫ってから、細い巾でジグザグミシンを掛けると「巻きロック」っぽく仕上がります。
薄い生地の場合はミシン針も薄物用にした方が、より綺麗に縫えます。
縫う前に、ハギレなどで一度テスト縫いをしてみることををおすすめします。
手縫いでも代用可能?
手縫いでも端の処理をすることはできます。
布のほつれ防止が目的ですので、布の種類や制作している「モノ」によって縫い方を使い分けることをお勧めします。
手縫いの場合は、特に、糸の色や太さをあえて、土台の布とは違うものにすることでデザイン性が増すことがあります。
手縫いだから「出来ない」ではなく、「手縫い」であることがワンポイントとして利点になることも多いものです。
手縫いでのやり方は?
方法としては以下がお勧めです。
1.バイアステープで包む
ほつれやすい布の場合はバイアステープで包むのがお勧めです。
2.かがり縫い
文字通り、布の端をかがっていく縫い方です。
細めのリボン状のテープなどを使ったり、あえて毛糸などでかがり縫いをすると、デザイン性が増します。
手縫いでしか出来ない方法です。
3.ブランケットステッチ
布の色とは異なる色の刺繍糸などを使うと、端の始末兼ステッチ自体がデザインになります。
ほっこりしたデザインになるので、ブランケットステッチを覚えておくと作品作りのバリエーションが広がります。
ブランケットステッチも糸の太さによって表情が変わります。
まとめ
ロックミシンがなくても代用する方法はあります。
目的がはっきりしていれば、「あるもの」で工夫することが出来ますし、ないからこその工夫でより良いものに仕上げることも可能です。
ロックミシンの代用方法にも色々あります。
様々な方法を活用して、物作りのバリエーションを増やして楽しんで制作してください。