梅干しの紫蘇はいつ入れればいいの?タイミングと入れ方が知りたい!

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梅干しの紫蘇はいつ入れればいいの?タイミングと入れ方が知りたい!

梅干しって、赤いイメージですよね。
真っ赤な梅干しの赤は、赤紫蘇の赤です。

赤紫蘇を入れなくても梅干しを作ることはできますが、やっぱり赤くて紫蘇の香りがする梅干しも作りたいですよね!

この記事では、紫蘇の入れ時や、入れ方、カビがついてしまった時の対処法を紹介していきます。

目次

紫蘇を入れるタイミングは?

梅干しを漬ける際、青梅を塩漬けにします。
重しをのせ、数日ほどで梅から染み出してくるエキスが梅酢。

梅が浸るほどに梅酢が上がったら、赤紫蘇漬けのタイミングです。
赤紫蘇の処理を始めましょう。

紫蘇の種類は何がいいの?


紫蘇には、青紫蘇と赤紫蘇があり、青紫蘇は一般的に大葉と言われるものです。
梅干しには赤紫蘇を使います。
中でも、葉が細かくちぢれた「ちりめんじそ」が柔らかくておすすめ。
塩揉みがしやすく、きれいな赤色になります。

紫蘇の入れ方は?

赤紫蘇は、下処理をしてから塩漬けしている梅の容器に入れていきます。その方法を、順を追って見ていきましょう。

  1. 赤紫蘇を選ぶ
    赤紫蘇は、みずみずしく、葉先までピンとした、赤紫色が鮮やかなものを選ぶこと。
    枝や軸は残し、葉だけを摘み取るのですが、乾燥していたり、傷ついているものは取り除いてください。
  2. 洗う
    摘んだ葉を流水でよく洗い、ざるに上げて水を切ります。カビ予防のためにも、清潔な布巾やキッチンペーパーなどで水気をしっかり取ることが大切。
  3. アク抜き 1回目
    赤紫蘇をボールに移し、塩をまぶすのですが、ここでまぶすのは半量だけ。清潔な手でざっくりと混ぜて塩を全体に行き渡らせ、なじませます。
    続いて、体重をかけるようによく揉み込みます。ギュウギュウ揉んで、しっかり絞ると、黒ずんだ濃い紫の汁(アク)が出るので、全て捨ててください。
  4. アク抜き 2回目
    残り半量の塩をまぶし、1回目と同じように揉んでひとまとめに。両手でお団子を作るように持ち、固く固く絞って、出たアクを捨てます。
  5. 漬ける
    梅酢の上がった塩漬けの梅の容器から、清潔なお玉などで梅酢を掬い、絞った赤紫蘇にかけてほぐします。梅酢の量は、紫蘇がひたひたになるくらいが目安です。

しばらくおくと、紫蘇の成分と梅酢の酸が反応して、真っ赤に染まってきます。赤く染まった紫蘇と梅酢を、塩漬けの梅の上に広げて入れましょう。

紫蘇が梅酢に浸るように、清潔なポリ袋やラップを被せた手で押さえます。
空気に触れているとカビが生える原因になりますので、しっかり浸してくださいね!

梅酢の量は紫蘇を入れる前に確認しましょう。
少ない時は、重しを重くして数日様子を見てください。
紫蘇が処理済みの場合でも、梅酢にしっかり漬けた状態で冷蔵庫に入れておけば、数日は保存できますから、焦らず梅酢が十分上がるまで待ちましょう。

それでも梅酢が足りなければ、市販の白梅酢を足す方法もあります。

ちなみに、赤紫蘇は出回る時期が限られています。
スーパーなどで赤紫蘇が並ぶ頃に、「赤梅干しにしようか、どうしようか」などと迷っていると、買いそびれてしまいますので、6~7月頃、売場をこまめにチェックして、新鮮な赤紫蘇を見つけたら迷わず買い求めましょう。

塩揉みをし、アク抜きをしておけば、冷蔵庫で数日は保存できます。
まだ梅酢が上がっていないからといって焦ることはありません。
丁寧に下処理をして、梅酢が上がるのを待ちましょう。

紫蘇にカビが!どうすればいいの?

紫蘇の下処理が十分でないと、カビが生える原因となります。
たとえば、きれいに洗えていない、水気が切れていない、傷んだ紫蘇を使ったなどです。

また、梅酢に浸っておらず、空気に触れた部分もカビやすくなります。
でも、カビがついたからと言って慌てることはありません。
以下の手順で、対処しましょう。

  1. カビの生えた紫蘇とその周囲の紫蘇を取り除いて捨てます。
  2. ざるに上げ、紫蘇と梅、梅酢に分けます。
  3. 梅酢を漉し、ホウロウの鍋でコトコトとしばらく煮立てます。出たアクはきれいに取り除きましょう。
  4. そのまま冷まします。
  5. 35度以上の焼酎で紫蘇と梅を洗います。容器もよく洗い、しっかり乾かして、焼酎で殺菌。
  6. 冷めた梅酢を容器に戻します。梅を漬け、その上に紫蘇を広げたら、しっかり梅酢に漬けこみましょう。

赤梅干しは、紫蘇を入れてからカビがつく場合が多いようです。以下のことに注意してカビを発生させないようにしましょう。

  • 紫蘇の下処理は丁寧に。
  • 梅酢を十分に出させる。そのために、梅の塩漬けは、よく熟した梅を用い、むやみに塩分を減らさない。
  • 紫蘇も梅酢にしっかり漬け込む。
  • 使う道具は、ボールや小皿、お玉に至るまですべて焼酎で拭くなどし、梅や紫蘇の扱いを素手で行う場合は、手もこまめに焼酎で殺菌。

それでも、カビはついてしまうもの。
対処は早い方が良いので、状態をこまめにチェックして、早いうちにカビを発見しましょう。

また、一度カビが生えると、再発しやすくなります。土用干しまでの間は、よく確認してください。

赤梅干しにチャレンジ!

赤紫蘇の処理は、手間と労力がかかります。その上、カビなんかついた日には、もう泣くに泣けないし、投げ出したくなることもあるでしょう。
しかし、美しい赤と豊かな紫蘇の香りの梅干しには是非挑戦していただきたいものです。
とはいえ、初心者にはハードルが高いのも正直なところ。
不安ならば、最初は、赤紫蘇を入れない「白梅干し」から始め、何年か続けて、梅干し作りに自信がついたら、赤紫蘇を漬け込む「赤梅干し」に挑戦しましょう。

かく言う私は、白梅干しを知った時、驚きました。
梅干しは赤紫蘇がないと作ることができないと思っていたからです。

白梅干しは、赤梅干しに比べたら手軽で、自分で梅干しが漬けられる喜びと満足感に浸ったものです。
初心者さんには、「白梅干し」もおすすめ。
赤梅干しは、梅干しだけでなく、紫蘇の健康効果も期待できます。また、紫蘇を食べる楽しみもあります。梅酢に浸ったジューシーな紫蘇はご飯が赤く染まってとっても美味しい。
紫蘇を一枚ずつ広げ、ザルで乾かし、細かくして「ゆかり」として楽しむことできます。
今はフードプロセッサーで簡単に細かくできますが、祖父はすり鉢で粉末になるまでゴリゴリ摺っていました。

自家製のゆかりは、塩を足さず、梅酢に漬かった紫蘇だけの味わいがまろやかで、香りが鼻へふんわりと抜け、とても美味しいのです。
赤梅干しにチャレンジし、梅干しと紫蘇をじっくりと味わいましょう。