ハーブティーの美味しい入れ方・飲み方:ハーブのパワーを引き出すには。
目次
ハーブティーを正しく入れよう
ハーブティーを飲むことで、その香りと味を楽しむのはもちろんのこと、それぞれのハーブが持つ有効成分を体内に取り込み、その作用を期待することができます。
しかし、入れ方が正しくなければ、ハーブティーの良さを十分に引き出すことができません。
ハーブティーを余すことなく楽しむために、正しい入れ方を知っておきましょう。
ハーブティーを飲むためにそろえたいもの
ハーブティーを入れるからといって、特別なものを用意する必要はありません。
いつも紅茶や緑茶を楽しむように楽しめば良いのです。
しかし、最適な道具で、正しく入れられれば、ハーブティーをより美味しく、楽しく、効果的に飲むことができます。
あると良い道具をいくつか紹介しましょう。
あると良いもの
- 陶器や耐熱ガラスのティーポットとティーカップ
- 茶こし
- 砂時計やキッチンタイマーなど時間を計るもの。
ガラスのティーポットは、ポットの中で葉が舞い、開いていく様子や、エキスが抽出されていく様子、注いだお湯の色が変わっていく様子などを見ることができます。
十分エキスが抽出された美しい色のハーブティーはガラスのカップに注いで、色を楽しみながら飲みます。
ガラスのポットやカップを使えば、目で楽しみ、癒されることができます。
また、熱湯を注いだ後、ゆっくり蒸らすことも大切です。
砂時計などで時間を見ながら、3~5分ほど時間をかけてエキスを十分に抽出しましょう。
ハーブティーに適した温度とは?
ハーブのエキスを抽出するためには、熱湯が最適です。
ハーブを入れたティーポットへ、熱湯を静かに注ぎます。
ポットなどで保温されていたお湯は温度が下がっています。必ず、沸騰したてのお湯を注ぎましょう。
また、温度を下げないために、ティーポットやカップはあらかじめ温めておきましょう。そして、蒸らす間は、必ずフタをしておきましょう。
ハーブティーを入れる手順
ハーブティーにはフレッシュハーブを使う場合とドライハーブを使う場合があります。
フレッシュハーブとは、植物を摘み取った生のままのハーブのこと、ドライハーブとは、乾燥したハーブのことを言います。
◆フレッシュハーブでハーブティーを入れる
- 新鮮なハーブを洗って、指でちぎる、もしくはハサミで切るなどして小さくしておきます。葉や花を手のひらに挟んで軽くたたくと香りが出ます。
- ティーカップ1杯分に対して、ティースプーン山盛り2~3杯ほどを目安に、ティーポットへ入れます。ハーブによって香りの出方などが違うので、様子を見ながら、ハーブを追加したり、お湯を足すなどして調節してください。
- 沸騰したての熱湯をティーポットへゆっくり注ぎます。
- ティーポットにフタをして、3~5分間蒸らします。
- 茶こしでこしながら、ティーカップへ注ぎます。
◆ドライハーブでハーブティーを入れる
- 葉が大きい場合は細かく砕いておきます。ほかに、実など堅いものの場合は、潰す、裂くなどします。
- ティーカップ1杯分に対してティースプーン山盛り1~2杯ほどを目安にティーポットへ入れます。ハーブによってカサが違うので、量はその都度調節してください。
- 沸騰したての熱湯をティーポットへゆっくり注ぎます。
- ティーポットにフタをして、3~5分間蒸らします。実、根などエキスが出にくいものの場合は、長く蒸らします。
- 茶こしでこしながら、ティーカップへ注ぎます。
以上が、熱湯でハーブのエキスを抽出する、ハーブティーの入れ方です。
ほとんどのハーブティーはこの方法で入れられます。
他に、熱湯ではなく水を注いで、6~8時間置いてエキスを抽出する方法もあります。熱湯で抽出されてしまうカフェインやタンニンなどが抽出されない方法で、マテなどに使われます。
また、根や実など、堅くエキスが出にくいものは、煮出す方法もあります。
ハーブの特徴をよく把握して、それぞれのハーブに最適な方法でハーブティーを入れましょう。
注意点
熱湯を使うので、ティーポットやカップはかならず耐熱のものを選びましょう。
フレッシュハーブでハーブティーを入れる場合は、できるだけ新鮮なものを使いましょう。自分で栽培したものを使う場合は、入れる直前に摘みましょう。
ドライハーブも、小さく砕いたり、潰したり、裂いたりする場合は直前に行います。あらかじめ細かくしておいて保存、というようなことは避けてください。劣化が早まりますし、衛生面からもおすすめできません。
実などの場合は、必ず潰して使いましょう。そのままでは、エキスが十分に抽出されません。
また、ハーブティーを入れたあとの実などは、食べられる場合があります。代表的なものはローズヒップで、ハチミツなどで甘みを足して、そのまま食べたり、ジャムのように使うなど、様々に利用することができます。
捨ててしまうのは大変もったいないことです。食べることができるかどうかは、ハーブの説明や本などに書いてあります。ハーブの良さを余すところなく使いましょう。
最後に
ハーブティーは、その種類によって、最適な入れ方をすることで、それぞれのハーブの良さを十分に引き出すことができます。
以前、「ミルクシスル」というハーブのハーブティーを初めて入れたときのことです。どんなに蒸らしても色は変わらず、味も香りも感じられず、首を傾げながら飲んでいました。
飲みながらも、「そんなはずはない。」と思い、本で調べると、「砕いてから使うように」と書いてありました。
つまり、今までは何のエキスも抽出できず、まったく意味のない飲み方をしていたことになります。
なるほど、と手を打ち、さっそく砕こうとしましたが、これが堅くて砕けません。
お皿にのせて、スプーンの背で潰そうとすれば、滑ってはじいてお皿から飛び出してしまいます。
乳鉢と乳棒を使って、ようやく何とかなりましたが、一粒一粒ねらって押しつぶす、とい作業でした。お椀状の乳鉢の中では、重なり合った粒同士が滑ってはじき合い、乳鉢から飛び出してしまいます。しかも、あまりの堅さに、乳鉢が傷ついてしまいました。
最終的に、まな板の上にキッチンペーパーを敷き、ミルクシスルを広げて、端から乳棒で1~2粒ずつ体重をかけて押しつぶしていく方法に落ち着きました。
ここまで堅いものは、他にはあまりないかもしれませんが、ハーブによって扱い方が違うのだということを、参考までに覚えておいてください。
困ったら、本で調べたり、専門店の人に聞いてみると良いと思います。
ハーブティーを入れ始めたころは、急須で入れていました。
とくに支障はありませんでしたが、ガラス製のティーポットに変えてから、ハーブティーを入れるのがとても楽しくなり、毎晩のようにハーブティーを入れるようになりました。
注ぎ口のところに、茶こしがついていて、入れるのが簡単になったこともあるかもしれません。
お茶パックにハーブを入れて、カップに直接入れていたこともありましたが、やはり、ティーポットで葉をゆっくり蒸らし、開かせた方がエキスがよく抽出されます。
茶こし付きのティーポット、重宝しています。
これからハーブティーを生活に取り入れていくならば、茶器を探すのも楽しみの一つになると思います。お気に入りの茶器で、至福のティータイムを過ごしてください。