ごぼうの皮はむく、むかない?使い分けが知りたい!

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ごぼうの皮はむく、むかない?使い分けが知りたい!

美味しくて栄養も豊富なごぼう。
甘辛く味をつけるといくらでもごはんが進んでしまう最高のお野菜ですよね。

食物繊維やポリフェノールが豊富で、旨味成分もたっぷり。
美容にも健康にもいい万能選手。

そんなごぼうですが、あれってどこまでが「皮」なんでしょうか。
そして、どこまでむけば良いのでしょう?
そもそも皮むきって必要なんでしょうか?

そんな疑問、まるごと解決いたします!

目次

皮むきは必要?

さて、ごぼうの皮はどこまでが皮なのでしょうか。

実はごぼうの皮は本当にわずかな厚みしかありません。
たわしで泥を落とす時に、すでにむけてしまうほどの薄さ。
なので、皮むきは必ずしも必要ではありません。

さらに、ごぼうの栄養面から言っても、皮むきは必要ないという結論になります。
なぜかというと、ごぼうに含まれている「クロロゲン酸」という栄養素が、皮をむくと減ってしまうからなのです。

クロロゲン酸は抗酸化作用のあるポリフェノールの一種。
ごぼうのアクに多く含まれています。

表面から2~3mm程度のところにこのクロロゲン酸と、旨味であるグルタミン酸、そしてあの独特の香りの成分が多く含まれているということで、ピーラーなどで皮をむいてしまうと、これらの栄養素が失われてしまうことになります。

特にスーパーなどで売っている「洗いごぼう(泥を落とした状態のごぼう)」は、機械によって洗浄され、表面の「皮」と呼べる部分は全部落ちてしまっている状態。
売られているものでさえ皮はむかれている状態なのですから、家庭ではさっと洗って使うだけで良さそうです。

料理によって使い分けは必要?

皮はむかなくても良いごぼうですが、料理によってはあの茶色くてごわごわした表面が気になりますよね。
使い分けは必ずしも必要ではありませんが、口当たりを気にする料理ではむいた方がいいかもしれません。

また、ごぼうの白さを際立たせたい料理の場合も、皮をむいた方がいいでしょう。

具体的な料理名はこのあと発表しますね!

皮をむいた方がいい料理

さて、皮をむいた方がいい料理です。

となると、まず口当たりがごわつくとちょっと風味が落ちる料理。
酢ごぼうや香の物などがそれにあたります。

次に、見た目を気にする料理。
サラダや白和えなどは、ごぼうの白さが売りですから、むいた方が見栄えがいいですね。
簡単なレシピもつけておきます。

皮をむく際には、包丁の背などでこそげて落とすようにして、風味を最大限活かしましょう。

酢ごぼう

お弁当などの常備菜にぴったりの料理です。

  • ごぼうはたわしなどでよく洗い、皮をむいて食べやすい大きさにカットします。
  • たっぷりの水につけてアクを抜いた後、醤油、酢、みりんをお好みで合わせた調味液(ごぼう約240gに対し醤油と酢は大さじ1、みりんは大さじ1強が目安)をつくって電子レンジで30秒ほど加熱。
  • 出来上がった調味液にすりごまを大さじ1~2(おこのみで調整)を加えて冷まして起きます。
  • ごぼうは熱湯で2分ほど茹で、水気をよく切って調味液を混ぜ合わせます。
  • そのまま粗熱がとれるまでつけこめば出来上がりです。

箸休めなどにぴったりの美味しさですよ!

ごぼうの漬物

作り置いておけばいつでも食べられてあっという間に空っぽになってしまうほど美味しくて手軽な漬物です。
パリパリの食感がとってもいいんですよ。

作り方は、
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    ごぼう500gに対してめんつゆ(2倍濃縮タイプ)150cc、醤油50cc、酢75cc、佐藤150g、塩5g、お好みで鷹の爪一本を用意します。
  • 綺麗に洗って皮をむき、アクを抜いたごぼうを茹でたら、水気をよく切って、調味料を全部投入して砂糖が解けるまで火にかけ、そこにごぼうを投入。
  • タッパーなどに移して、冷蔵庫で一晩寝かせれば完成です。
  • さっぱりしている上に味がしっかりついているので、お茶請けにもご飯のお供にも最適ですよ。

    ごぼうサラダ

    マヨネーズで和えるタイプのごぼうサラダですが、ごぼうはごまとの相性が抜群。
    ちょっと加えてみてくださいね。

    • ごぼう1本に対し人参1/2本を用意し、両方とも細切りにします。ささがきでも大丈夫です。
    • ごぼうとにんじんをさっと茹でます。
    • その後水気を切って、マヨネーズ大さじ3、すりごま大さじ3、酢大さじ1、砂糖大さじ1、醤油小さじ1/2を合わせたものを加え、よく混ぜたら出来上がりです。

    ごまのコクが加わって、美味しい上に栄養満点です。

    ごぼうの白和え

    もう一品なにかおかずを追加したい時などに便利な白和え。
    ごぼうの畑の香りと、豆腐の優しさが嬉しい一品です。

    • ごぼう20cm程度とにんじん30gは細切りにして、水にさらしてアクを抜いて起きます。
    • すり鉢でいりごま大さじ3を粗めにすります。
    • そこに豆腐80g、醤油大さじ1/2、砂糖小さじ1を加え、豆腐を潰してなめらかになるまですり、白和えの素を作っておきます。
    • ごぼうとにんじんを茹でて、水気を切って素と和えたら出来上がりです。

    皮をむかない方がいい料理

    さて、食べた瞬間「ごぼうだ!」というインパクトが欲しい料理には、皮をむかないでごぼうを使用したいですね。

    また、見た目などに気を使わなくてもいい料理にも、栄養をたっぷり残すために皮はむかずに使いたいところです。

    例えば天ぷら、たたきごぼう、ごま和え、きんぴら。

    天ぷらなどは衣でコーティングされていますから、かじった瞬間にごぼうの香りがふわっと漂った方が嬉しいです。

    前述の通り、ごぼうは表面からすぐのところに香り成分も閉じ込めています。
    噛んでみてすぐ「ごぼう!」と喜びたい料理には皮がついたまま使用しましょう。

    簡単なレシピをこちらも載せておきますね。

    ごぼうの天ぷら

    • ごぼうとにんじんを細切りにし、ごぼうはアクを水にさらして抜いておきます。
    • 天ぷら粉100gに対し砂糖を大さじ1程度いれて水で溶き、ごぼうとにんじんを混ぜ、油であげます。
    • あげるときは内部がもったりにならないように、うすーく落とすのがポイントです。
    • また、衣に砂糖を入れるのが大事なポイントです。

    砂糖の量はお好みで調整してOKなのですが、砂糖がはいることによってごぼうやにんじんの本来の甘みが際立つんですよ。
    天つゆで召し上がってくださいね。

    たたきごぼう

    酢ごぼうとちょっと似てるのですが、こちらはおせちで活躍する作り置きお惣菜。
    ごまのプチプチした食感とごぼうの香りが嬉しいおかずです。

    • ごぼう100gに対し、いりごま大さじ2、醤油小さじ2と1/2、みりん小さじ1、酢小さじ1を用意しておきます。
    • ごぼうを食べやすい太さに切り、包丁の背やすりこぎなどで叩きます。
    • こうすることによって味が染み込みやすくなります。
    • その後、5~6cmぐらいの長さに切ります。
    • 水につけてアクを抜いたら、鍋にお湯を沸かして塩をティースプーン山盛り1杯ほど入れてごぼうをゆでます。
    • 水気を切ったら、ごぼうが熱いうちに、粗めにすったごまと調味料を混ぜ合わせて半日ほど冷蔵庫で寝かせたら出来上がりです。

    おせちだけでなく普段の食卓にものせたい美味しい一品です。

    ごぼうのごま和え

    今までのレシピ紹介でごぼうとごまがとてもあうことはご理解いただけたかと思いますが、そうなると両方をたっぷり味わえる料理も食べたいですね。
    そこでごぼうのごま和えです。
    ヘルシーで体にも優しいお惣菜です。
    酢がはいっていないので、すっぱいものが苦手な人でも大丈夫です。

    • ごぼう1/2本に対し、すりごま大さじ2、醤油(あれば薄口醤油)大さじ1弱、砂糖大さじ1/2、ごま油小さじ1を用意します。
    • 長めに切ったごぼうを柔らかめに茹でて、茹で上がったら少々めんぼうや包丁の背などで叩いておきます。
    • 食べやすい大きさに切ったら、調味料を熱いうちに和えて、冷めたら出来上がりです。

    ごまはすりごまで構わないのですが、自分ですった方が香りがよくて美味しいですよ。

    きんぴらごぼう

    そしていよいよごぼうが主役の料理の代表格、きんぴらです。
    言われなくてもその美味しさはわかっていますよね。
    是非とも皮付きのごぼうで香り高く仕上げましょう。

    • ごぼうとにんじんを細切り(ささがきでも可)にして、水にさらしてアクを抜いておきます。
    • フライパンにごま油をしいて、ごぼうとにんじんに火を通します。
    • しんなりしてきたら、お酒を40ccほど加えてアルコールを飛ばすようにかきまぜ炒めます。
    • 砂糖大さじ1と1/2、醤油大さじ1と1/2、みりん大さじ2を加えて、煮汁が少しだけ残る程度まで炒めながら煮詰めていきます。この時、好みで刻んだ鷹の爪を入れてもいいです。
    • 火を止めたらいりごまを軽くまぜて、出来上がりです。

    冷める時に味が染み込むので、すこし置いておいた方が美味しくなりますよ!

    皮を素早く簡単にむく方法は?

    どうしてもごぼうの皮をむきたいときに、普段はどのようにしてむいていますか?

    包丁の背でこそげ落とすようにしている、という方が圧倒的なのではないでしょうか。
    たわしでゴシゴシこする、という方も多そうです。
    たわしがあるなら、たわしが一番早いですよね。

    手軽にパッと皮を取り除きたい!という場合、アルミホイルで簡易たわしを作る方法があります。

    適当な大きさに切ったアルミホイルをくしゃくしゃに丸め、それで泥を落としたごぼうをこすります。
    こうするとアルミホイルのでこぼこで表面が削られ、簡単に皮をむくことができます。

    ピーラーなどでむいてしまうと、見た目は綺麗なのですが栄養素や香りが逃げてしまいますので、なるべく使わないようにしましょう。

    皮がついたまま食べたい!土はどうやって落とせばいいの?

    ごぼうの皮に栄養があることは述べてきましたが、中にはごぼうを土付きの状態で買ったことがない人もいるのでは?
    そうなると皮を落とさずに土を落とす方法が気になりますよね。

    それも前述の通りアルミホイルのたわしで簡単に落とせちゃうんです。

    まずは適当な大きさのアルミホイルたわしを作っておきます。
    泥付きのごぼうには水をザーッとかけて、泥を水になじませます。
    この段階で指などである程度泥は取り除いておきたいですね。

    そして、流水で洗い流しながら、ごぼうの表面をアルミホイルたわしでこすっていきます。
    そうするとみるみる泥が落ちていきます。
    野菜洗い用のブラシやたわしを持っている方は、そちらで試してみてくださいね。

    ごぼうは栄養面からも味からもとっても優秀な野菜です。
    是非とも丸ごと栄養を取り込んで、美容にも健康にも役立てましょう。